なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

 今日のひとりごとに読書感想を追加。

  • バカとテストと召喚獣3 (ファミ通文庫)」ペーパーテストの点数で召還獣を呼び出し、戦わせることができる高校のバカどもが集まったFクラスの楽しいお話。ルールありの戦いもの。知識ではなく、知恵と策略とズルで勝ちをとりにいきます。今回は、風呂場の覗きに命を賭ける、という某<温泉編>と似た趣向です。清々しくバカです。女の子たちがちょっと似た印象になりつつあるのが不安。だから秀吉が人気でるんだよ〜。
  • 遠まわりする雛古典部シリーズ第四弾。古典部の一年、といった短編集。奉太郎くんがいかにえるさんの(無意識な)罠にはまっていくかが……かわいそう(笑)。もう逃げられないので、すぐあきらめることでしょう。
  • 荒野の恋 第二部 bump of love (ファミ通文庫)」家庭の事情から、人に触れることが嫌で男性恐怖症気味である荒野。しかし、1巻で父親が再婚し、自分の領域にずかずかと「母親」が入り込んできた。兄弟となった少年が去り、彼の居た場所で彼のことを思い返したりするが、同級生に告白されてパニックに陥ってしまう。うわー!すげー好きだ!何コレ!好みすぎてだめっす!というくらいはまりました。プロットはすごくパターンではあるんだけど、心理描写がすげー好きだなあ……。今年のマイベスト10に入ること間違いなし。これはやはり少女小説。上玉の少女小説です。中学生って一番おいしい時期ですが、それをしゃぶりつくすかのように描きまくっています。桜庭一樹さんは、直木賞受賞時にもう少女は存分に描いたみたいなことを言われたそうですが、この三部作だけは終わらせてほしいものです。一冊になっても美しい本になりそうですが、そうであればぜひミギーさんに挿画を!お願いしますです。読み終わって、しばらくうきうきしてしまいました。ああ、こういう気持ちが「恋」なのかもしれない(笑)。キャラクターではなく、私は「物語」を好きになってしまうんだよなー、他のものとして。自分のものとしてではなく。紺野キタさんが好きな人におすすめです。

 この台詞を言っている荒野パパが、実はだめだめなところがまたいいです(笑)。

「日々ときめくってのは、素敵なことなんだよ。じつは」
山野内正慶「荒野の恋 第二部 bump of love (ファミ通文庫)」(桜庭一樹ファミ通文庫)p106より

  • 巨娘(1) (アフタヌーンKC)」身長181cmという巨大な娘、ジョーさんの仕事は、焼き鳥屋の店長さん。女らしく楚々としたところなんてかけらもない、野生に満ちてでもきっちりと仕事することが大好きな漢前な巨娘です。そんな巨娘ジョーさんとその周囲の人々の日常。木村紺さんって、前作(「神戸在住(1) (アフタヌーンKC)」)があまりに「いい話」ばかりなのでちょっと控えていたのですが……こんな話かけるんだ!すげーびっくり。楽しすぎます……。だらけた奴、ぱっとみしっかりとしたお嬢様、可愛らしい兄、まあいろいろですが、ジョーさんがばっくばっくと飲み込み、排泄していくところが楽しくてたまらんです。おすすめー。ただ、週刊誌?というくらいエロネタとバイオレンスなところがあるので、初々しい乙女な方は要注意。