- 「天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)」「天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)」異星の植民地、メニー・メニー・シープは領主の独裁下にあった。一人の医師がある「化物」と出会うことから物語が動き始める。資源を占有されることにより、支配下にから抜け出すことのできない民衆たち。更に資源を制限されて、彼らは立ち上がることができるのか?全10巻という壮大なスケールの始まりの巻。「ひとでないもの」がたくさんでてきて、それぞれにそれぞれの苦悩が興味深かった。プライドとそれにかける情熱、革命。小川一水さんらしい題材だなーと思いました。ラストはSFらしい展開。そしてに二巻に続く。
「未知の怪物だろうが黄金の山だろうが、はたまたミミズのうごめくドブ泥だろうが、それがなんであれ領主がほしいと言うのなら、嫌だと答えてやるのが我々の流儀ってもんじゃないですか」
キャスラン「天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)」(小川一水・早川文庫JA)p113より
『違う、悲しみは違う!リリーは悲しみたくない!』
リリー「天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)」(小川一水・早川文庫JA)p183より