- 「桜花鬼譚 (C・NOVELSファンタジア)」隠れ里で育った神子の桜弥は、里の者たちを救いたくば兄とも慕う藤哉を差し出せと迫られる。藤哉はなぜか、自ら死へ赴こうとする。桜弥はそんな藤哉が許せず、事態の解決へ何かしようとするが……。桜弥と厭世的な藤哉だけではなく、たーくさんのアツい兄弟が満載(笑)。ただ、少しキャラ多過ぎて、あまり活かしきれなかったキャラクターもいたような気がする。もう少し整理が必要かも。ストーリーは、桜弥がやはり主人公で、その素直さで直線的にいく話だった。他のキャラクターがひねくれまくっているだけに(笑)このぐらいまっすぐでないと、複雑になるだろうと思う。和風な雰囲気と合っていてなかなか面白かった。イラストの二星天さん好きのあまり買った作品だったが、「買い」だった。なかなか好きです。
「桜だ! 桜が咲いたよ!」
桜弥「桜花鬼譚 (C・NOVELSファンタジア)」(天堂里砂・C・NOVELSファンタジア)p214より
- 「身代わり伯爵の誓約 (角川ビーンズ文庫)」シアラン編最終巻。これでめでたしめでたし、でもいいかなーと思った。いろいろと丸くおさまりすぎた感もあるけど、まあ身代わりだからいっか!CD続き出ないかなー。私はお兄ちゃん大好きすぎ(笑)。
「ミレーユが妙な分別とか気品を持ってお淑やかになっちゃったら、これほどつまらないことはないよ?」
フレッド「身代わり伯爵の誓約 (角川ビーンズ文庫)」(清家未森・角川ビーンズ文庫)p21
- 「豆つぶほどの小さないぬ―コロボックル物語 2 (講談社青い鳥文庫 18-2)」コロボックルシリーズ二巻目。コロボックルの町も少し発展してきて、「新聞社」ができた?うおー!ラブコメだぜー!このラストのラブコメ成分にたまらなくツボ。主人公はコロボックルなのですが、こどもではなく、青年なので目線が面白い。大人におすすめのファンタジーです。
- 「『秘密の花園』ノート (岩波ブックレット)」梨木香歩さんによる、「秘密の花園」(バーネット)の評論?なるほどー、こうやって読むのかー、と思いました。ものすごく薄いブックレットなので読みやすかったです。
「だれもその庭をとるといわないの、だれもほしがらないの、だれもそこへ入ろうとしないのよ。」
「『秘密の花園』ノート (岩波ブックレット)」(梨木香歩・岩波ブックレット)p38より
ちなみに、「秘密の花園」好きにおすすめなのは、「ムービー・シューズ (1984年)」(「映画に出た女の子」というタイトルでも出ています)。秘密の花園の映画に出ることになった素人の女の子が主人公。この子がまた、メアリーみたいな感じなんだ!このノエル・ストレトフィールドのシューズシリーズが私はものすごく好きで、何回も図書館で借りて繰り返し読んでいました。今も持っているものもあります。特に好きなのはこれと「バレエ・シューズ」。どの作品も少しずつ改題されているので、図書館などで探すのであれば作者で探すことをおすすめです。