読了本

• 「新・特捜司法官S‐A ― ジョーカー外伝 (10) (ウィングス文庫)」人類から生まれたネオヒューマンたちの時代が、始まろうとしている。未来の日本州で、ちょっと特殊な俳優として働いている秋津秀が主人公。ながーく続いたシリーズだったけど、これで終わりです。読みおわって、しばらくこの後に思いをはせた。じーさまになった秋津が、にっこりと「久しぶり」と言うところが思い浮かべられた。そんな幸せな情景がイラストの力がなくても、かんたんに思い描ける物語ってすばらしいなぁ。

　ラストはちょっと予想外な方向だったけど、最後のその後の話がすげーにやにやして読めました。しっかし、セドナは最後までセドナのままだったな（笑）。個人的な好みとしては、最初のシリーズの単発ドラマっぽいノリの方が好きだったけど、一巻一巻、読めば楽しく読めた。すごく理屈っぽいくあるんだけど、エンタテインメントな部分もあり、で普通のライトノベルとは違った感じで楽しめるシリーズでした。ちょっと大人で理性的な雰囲気も特殊でよかった。表紙を見ると非常にハードボイルドっぽいけど、そんなこともなく、人情話もあるよ！的なんだけどなぁ。他の麻城ゆうさんのが苦手だった人（特に異世界ファンタジーとか）にもおすすめです。

• 「二の姫の物語 小説オリジナルストーリー (フラワーコミックスルルルnovels)」愚図でのろまだという噂の二の姫に仕えることになった少年。二人が少しずつはぐくんでいったものがめぶいてゆき……。もうちょっと二の姫の実は優秀さががしっと表せたら、もっとよかったかなーとは思うけど、丁寧な描写が作品の雰囲気には合っていたと思います。幼いころのエピソードがちょっと増えている感じで、基本的には原作通りなぞっている。