なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上) (富士見ファンタジア文庫)」「フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (ファンタジア文庫)」学園SFミリタリーアクションシリーズ完結!長かった割には、けっこうあっさり終わったかな……という印象だけど、かなめと宗介の物語としてはおさまってよかったです。私は、一番かなめの「かなめらしさ」が好きだったので、宗介の恫喝に、いいぞやれやれ〜な気持ちでした。「やりなおし」がきく状況で、「やりなおし」を選択するかどうか、そこまでやり直しちゃうと、それはもうその後のつながりの強さも、お互いを思う気持ちも、全否定しちゃうことだよね。「そんなこと」はわかっていたけど、やっぱりそうだなあとあらためて思いました。人の死も、そういうものだと思います。テッサとレナード、そしてカリーニンの物語はもうちょっと書きこんでほしかったなあ。もっとぶ厚くてよかったのに〜。あの人は……いなくてもよかったかも(笑)。シリーズとちゅうのシリアスフェーズから、面白さがちょっと少なくなってしまった気はするけれど、中盤の面白さは鉄板。ミリタリー・アクションが苦手な女の子でも、学園ラブコメとか、楽しめるポイントがあると思います。少年向けなのに女の子の気持ちがよく描けているのもとても好きだったシリーズです。都合のいい女の子ではなく(というかどっちかというと「都合の悪い女の子」だよね(笑))、矛盾を抱えた、そしてかっこいい女の子がきちんと生きている物語でした。それに比較すると宗介は……私は宗介の情けない(子犬っぽい)ところも好きだったので、あの髪を切るシーンとかも好きだったのですが、そういうところが最後はなくなってかっこよさだけのこっちゃったのがちょっと残念かも(笑)。あのあたりはちょっと残しておいた方が、かなめも喜ぶと思うんだ〜。らぶらぶっぷりは短編集で読めるのかなあ。シリアスが終わったので、コメディでぜひとも壊れてほしいです。

『俺が言いたいのは、「君はもっとガッツのある女だと思っていた」ってことだ。わかるか?』
相良宗助「フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (ファンタジア文庫)」(賀東招二富士見ファンタジア文庫)p12より

  • 春夢の花嫁 珠閣雷鳴 (講談社X文庫―ホワイトハート)」16歳でありながら医師として働いている珠華は、目覚めると王宮にいた。周囲の者は自分を公主として扱う。これは夢?公主となるなんて、女の子の憧れだよね〜とか言っておきながら、やることすさまじい珠華ちゃんがた・の・も・し・い……!そして自分も甘やかさない、他人も甘やかさない(笑)。楽しい王家コメディでした。これは買って良かった。ラブ面は、14歳・16歳と若輩だからか、かなり未熟ですが、その分コメディ部分が楽しかった。おすすめ。

「夢なら、あたしのやりたいように、やらせてもらうわ! 文句があるなら、あたしをここから出しなさい!!」
珠華「春夢の花嫁 珠閣雷鳴 (講談社X文庫―ホワイトハート)」(森崎朝香・講談社X文庫ホワイトハート)p102より