なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 太陽が死んだ夜」戦時下にニュージーランドの捕虜収容所に収容された日本人たちは、反乱を起こそうと企んでいた。不安定な情勢の中、親友がはずかしめられた彼は、脱走を決意する……。戦時中に起きた殺人事件と、近代のニュージーランドの女子校での事件との関係は……。クローズドサークルもの。とちゅうまではかなり面白かったんだけど、ちょっと終盤失速かなあ。新人さんなので、次回作に期待です。女子寮ものが好きな人なら雰囲気はお気に召すかと。
  • サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY (角川スニーカー文庫)」時間をリセットできる能力を持つ彼女と、記憶を維持することのできる彼の二人が住む市でのシリーズの短編集。下の台詞が、この短編集のひとつひとつが、このシリーズをよく表していると思います。偶然や奇跡なんて、この世界にはない。でも、だからこそ、ひとりひとりが選択し、実行していくことに意味がある。そんな、綺麗で、綺麗だけではないから、存在する物語がうつくしい。しっかりと通った筋があります。このシリーズは二巻を読んでちょっと違うかなーと思ったのですが、面白くなってきました。

「できるなら僕は、幸せだけを作れるようになりたい。神様が奇跡を起こすように、誰も傷つけない方法で、誰かを幸せにしたい」
浅井ケイ「サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY (角川スニーカー文庫)」(河野裕角川スニーカー文庫)p235「Strapping/Goodbye is not an easy word to say」より