なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 凍りのくじら (講談社文庫)」理帆子は、ひとを「すこし・なんとか」と例えるくせがあった。ストーカー気味な元彼は「すこし・ふじゆう」、自分は「すこし・不在」。「ドラえもん」をモチーフとした作品。再読なのに滂沱の海となってしまった。多分、今の状況と重ねて読んでしまった部分が多くあると思うのと、自分の精神が不安定なためだろうけど、泣くのは、それはそれでストレス解消になるので、それもあって読んでよかった。作品自体ももちろんすばらしく、とちゅうまでは理帆子と元彼にいらいらするんだけど、後半はもう、理帆子の母と理帆子、少年にぐぼっとやられっぱなし……最初に触れた辻村深月作品(だったと思う)だということもあり、この作品が辻村深月作品の中では一番好きです。(だから文庫版買ったんだけど)

 あなたの描く光はどうしてそんなに強く美しいんでしょう。
 そういう質問をまま受ける。私の撮る写真についての話だ。それに対する私の答えは決まっている。
 それは、暗い海の底や、遥か空の彼方の宇宙を照らす必要があるからだと。
凍りのくじら (講談社文庫)」(辻村深月講談社文庫)p550より

 この光を、今不安に思っている方にあてて差し上げたい。(自分にも!)

  • 100万ドルの魔法使い (ラズベリーブックス)」大金持ちの元天才少年が開催した「魔法コンテスト」で魔女が空から降ってきた!彼女の正体を疑いつつも、彼女にひかれていくが、彼女の正体は……。面白かったし、設定もミステリ風味もあり、よかったのですが、なんか集中できなかった。