なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)」高度に情報化され、大都市では「認証」されずには何もできない世界。アメリカの暗殺部隊に所属する主人公が、母親を「殺した」ことに悩みつつも仕事として命令された対象を殺し続ける。こ……これ、処女作ってすごいな……文庫化までに変更されている部分があるかもしれないけど、すっごく「読ませる」。ラストは、確かに今までよりは流れた感があって、ちょっと違うなーと思いましたが、「ぼく」という一人称から受ける未熟な部分と、「調整」を受けて残虐非道に殺しまわる姿、そして死人が夢に現れること。バランスがとれないけれど、不安定な感じではなく、目の前におきるできごとを淡々と見つめているような感じが、特別でした。前に「ハーモニー」は挫折していたんだけれど、もう一回読んでみよう。