- 「双界幻幽伝 出逢いは前途多難! (ビーズログ文庫)」幽鬼を見ることのできるが、生きている人が怖いといってひきこもりまくりの朧月を、さらうようにして連れ去った武人の目的は?ミステリ要素もあり、なかなか面白かった。三人の男性キャラの使い分けもよいですね。これは続きが楽しみ。
- 「(P[む]1-4)カフェかもめ亭 (ポプラ文庫ピュアフル)」風早の街に昔からあるカフェの三代目が語り手の物語。ファンタジーとの境目が薄い街の物語ですが、「コンビニたそがれ堂」に比べると、すこしファンタジーすぎるかなあという作品が多いですが、「ねこしまさんの話」で来てしまった……学校なんて、行きたくなければ行かなくていいんだよー。あなたがにこにこしていられることが、一番大事なんだから。ほんとに。それだけでいいかというと違うかもしれないけれど、それはあなたが何を大事だと思うかによるからねえ。それを見ているのも辛いよなー。文庫書き下ろしは、アニメ監督が語り手。村山早紀さんは、アニメとかゲームとかインターネットとか、最近のモチーフを使うのも、興味深いところです。
猫のようになれたらいいな、とぼくは思いました。
「(P[む]1-4)カフェかもめ亭 (ポプラ文庫ピュアフル)」(村山早紀・ポプラ文庫ピュアフル)p172より
- 「鉄研ミステリー事件簿(1) 山手線パズルの巻 (角川つばさ文庫)」中学生三人の鉄道研究部。今回の研究対象は山手線の○○○めぐりだったのだが、妙な事件に巻き込まれて……。松原秀行さんによる新シリーズ。気の抜けたハバ松の視点がゆるくてぐー。このままラブとかなしにいってほしい。
- 「13時間前の未来〈上〉 (新潮文庫)」最愛の妻の死を阻止するため、ニックはタイムリープを続ける。ある規則に従って、タイムリープを連続して行うニックが、「選択」する運命は、妻は救えるのか?ジェットコースターな感じがとてもよいですね。下巻が楽しみ。
- 「坂の上の魔法使い (ミリオンコミックス 84 Hertz Series 72)」町はずれに住んでいる魔法使いのリー様に仕えている少年の毎日。一応BLレーベルですが、ラスト以外はほとんどないですし、少年が……ということにはなりません。淡々とした感じのなかの切ない感じが上手い。リー様が無表情に少年を可愛がりつつも遠慮なくこき使う感じが好きです。こんな終わりかたされたら、続きが待ち遠しいんですけど〜。
- 「あかつきの教室 1 (芳文社コミックス)」海辺の貧しい町にやってきた女教師。理科の教師の彼女はどこか謎めいていて……。予想とはかなり違った、豆知識的なところがありつつも抒情的な話だった。