読了本

• 「金星特急 (7) (ウィングス文庫)」謎の美女金星の婿を決めるためという金星特急は途中下車は許されず、命をもかけた旅。後から後から謎が出てきて、アクションも満載、いいひとだらけでもなく裏のかきあいが激しいこのシリーズも最終巻となりました。やー、たんのうさせていただきました！読む前から面白いのはわかっていたので、クリスマスまでとっておいた……というわけではありませんが、満足。しょっぱなから何を考えているのか全くわからなかった金星の謎、そしてこの「ルール」をどう始末をつけるのが注目だったわけですが、たたみきったなーと思います。SF的には謎を残したかたちになるかもしれないけど、物語としては立派に始末できたのではないかと。傷ついた少年と少女がそれぞれに考え、行動して、変わっていく姿を描いた作品として、それだけではないエンタテインメント作品として、女性にも男性にもおすすめです。ラブもあり、アクションあり、ダークな流れもあり。今後の外伝なども楽しみ。よい完結でした。今年のベストには間違いなく入ります。はい。

追記・一か所だけ「こうなるだろう」と予想していたところが当たりました。誰でもそう思うだろうけど、ちょっとうれしい。

　――この物語の、結末が見たい。
「金星特急 (7) (ウィングス文庫)」（嬉野君・新書館ウィングス文庫）p282より