なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 王の守護者の秘密の婚約 (ルルル文庫)」十二の時に王子の婚約者としての立場を捨て、王の守護者である<アテナ>となるべくして戻ってきたエール。今でも大好きな王への気持ちを抑え込んで彼を忘れるために申し出たお願いを断られて、やきもきとしつつも、冷静に任務をこなす。こ〜のいちゃいちゃカップルが!(笑)帯にあるほど「腹黒」ではない、ほどよい意地悪具合のジュール王のいじめぐあいが楽しく、かつそれに対するエールの耳赤い反応が可愛らしくて楽しかったです。仕事に対する態度や、エールは今やどこにもいける、ということに対するジュールの反応もわかる。これはぜひ続いてほしいシリーズになりそうです。続編希望〜。

「……あなたといる時の私は、大抵ときめいています」
エール「王の守護者の秘密の婚約 (ルルル文庫)」(宇津田晴・小学館ルルル文庫)p132より

  • アルケミストの誓約 白金の王女の夢物語 (ビーズログ文庫)」かつての「英雄」は、今は冴えない作家志望青年として、下町に住んでいる。そんな毎日を望んで生きている……と思っていたとき、ある少女と出会い大きく変わっていくことになる。錬金術がすたれてきて、蒸気機関が主流になってきた時代……といえばスチームパンク!なんか微妙にはやってきているんでしょうか。「すたれてきた」錬金術でできている主人公や、錬金術大好きヒロインの立場がなかなか面白くて、読み始めたらするすると読めました。やっぱり栗原さんの話は、男子主人公が面白い率が高いなー。箱入りお姫様だけど、錬金術の才能としっかりとした考えを持つヒロインはなかなか面白いキャラクター。やる気ない系青年の主人公ですが、会話が面白いのはさすが栗原さんクオリティーです。下巻もゲットしないとー。

『だから、私は世界を征服しようと思う』
アルケミストの誓約 白金の王女の夢物語 (ビーズログ文庫)」(栗原ちひろエンターブレインビーズログ文庫)p80より

  • 紫色のクオリア (3) (電撃コミックス)」シリーズ最終巻。量子力学をとことんつきつめたら……みたいな展開です。「世界」があまりに広がりすぎて、ついていけないぐらいなものを映像化するってすごいなー。「まどか」でSFの世界にはまった人には、ぜひ読んでほしい作品となりました。これもまた、「親友」を求めて求めて、そこまでいってしまうんですか、というお話です。やー、この作品をマンガ化って、それ無理でしょと最初は思っていたのですが、見事にやってくれました!すごいわー。原作者描き下ろしの「手紙」は、読んでいて新井素子さんを想起しました。新井素子さんがこういう作品を書いても面白そうだなあ。ねちっこく、新しい扉を開いてくれそう。誰にでもおすすめではないですが、ダークな展開でもよければおすすめです。SF的にも素晴らしい作品でした。