なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

2020年に私が読んだ小説ベスト10

 今年読んだ冊数は403冊でした。
 今年は……世界じゅうのひとが、いままでにない年だったでしょうね……ストレスも確実にかさんでいく年でした。
 来年も面白い本読みたいです!

「悪役令嬢は今日も華麗に暗躍する 追放後も推しのために悪党として支援します! 」(道草家守・カドカワBOOKS

 前世でばりはまっていたソシャゲ世界に転生、最推しが自分に仕えてくれている状況におかしいなーと思いつつ、「悪女」を演じている彼女だった。何よりも愛のために動く彼女がかわいくてしかたない。だから「推し」ものっていいのかも。しあわせな気持ちになる。

「どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。」2巻(六つ花えいこ・Mノベルスf)

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。(2) (Mノベルスf)

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。(2) (Mノベルスf)

 ハリージュの家に住まうこととなった魔女ロゼ。ハリージュとの関係は……。六つ花さんは、家族との関係が泣かせる。好きだ。ハリージュの外見へのロゼのこだわりが楽しい。おすすめです。

ゴブリンスレイヤー」1~12巻・「ゴブリンスレイヤー イヤーワン」1~2巻(蝸牛くもGA文庫 

ゴブリンスレイヤー (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー (GA文庫)

 登場人物の名前が示されず、「ゴブリンスレイヤー」「女神官」「牛飼娘」などであらわされている……ということにアニメ見ているときは気づいていなかった。アニメが思いもよらぬハードボイルドで面白かったので記憶していたのですが、原作もやっぱり面白かった。なんだろうな、この面白さ……キャラクターというのでもなく、その真摯さやくすっとさせるところなのかも。

「狼は眠らない」3~4巻(支援BIS・KADOKAWA)(完結) 

狼は眠らない 03

狼は眠らない 03

  • 作者:支援BIS
  • 発売日: 2020/02/04
  • メディア: 単行本
狼は眠らない 04

狼は眠らない 04

  • 作者:支援BIS
  • 発売日: 2020/09/04
  • メディア: 単行本
 「辺境の老騎士」の若いころってこんなんだったのかも、というような若さもありつつも老成した雰囲気を持つ冒険者、レカンの物語。好奇心旺盛だけれど常に冷静な判断を欠かさないレカンが魅力的。多崎礼さんが好きなひとは好きかも。おすすめです。
 完結なのです……冒険者というにはかなりなハードボイルドなレカンの活躍が書籍で読めないのは残念です。支援BISさんの作品はもう読めないのかなあ。今回は辛い展開もあり、でしたが、レカンとしては後悔すべきなことでもなく、しみじみと読めました

「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年」1~2巻(之貫紀・KADOKAWA 

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 01

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 01

  • 作者:之 貫紀
  • 発売日: 2020/02/05
  • メディア: 単行本
Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02

  • 作者:之 貫紀
  • 発売日: 2020/08/05
  • メディア: 単行本
 世界に「ダンジョン」ができた世界。ダンジョンとは縁のない生活をしていたはずが、ある出来事からダンジョンで「稼ぐ」ことができることになった理系男子&女子(恋愛なし)のお話。読み始めたら楽しくて夜更かししてしまいました。チートすぎない、ちょっとずつ進む感じがよかったです。チートではあるんだけど、チートの使い方が、大人はこうなんだ!みたいな。

「どうぞ愛をお叫びください」(武田綾乃・新潮社)

どうぞ愛をお叫びください

どうぞ愛をお叫びください

  • 作者:綾乃, 武田
  • 発売日: 2020/06/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 傑作!ユーチューバーに俺たちはなる!と四人の仲間を集めて、ゲーム実況の動画制作を始めた高校生男子。人気が出るものあり、編集に力を注ぐものあり、スルーされるキャラあり、とそれぞれの立場に変化があっても、結局仲のいい四人が楽しい。よき。BL的にもいい感じで、いちいちいちゃついてくれる(笑)。これはそばで見ている女子も楽しい。おすすめです。

「デフ・ヴォイスシリーズ」(丸山正樹・文藝春秋東京創元社 

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)

慟哭は聴こえない (デフ・ヴォイス)

慟哭は聴こえない (デフ・ヴォイス)

 家族がすべて耳が聞こえないろう者である、聴者として生まれた主人公は、ろう者の世界でも生きられず、聴者の世界でも生きづらい毎日を送っていた。仕事を得るために手話通訳者の資格を得た彼だが、ある事件が起きて……。淡々とした語り口の中で現状に対する怒りとか悲しみとかがよかった。

「別れの季節 お鳥見女房」(諸田玲子・新潮社)(完結) 

別れの季節 お鳥見女房

別れの季節 お鳥見女房

  • 作者:玲子, 諸田
  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 お鳥見女房、完結。もう、珠世さんに会えないなんて……。珠世さんのあたたかさとでもしっかりしているところが愛しくてたまらんシリーズでしたが、珠世さんもお年を召されて、次の世代に、ということで完結です。このシリーズで、時代小説にはまったといっても過言ではないので、さみしい。
 シリーズは歴史上の人物が登場するわけでもないのに、なんか面白いです。じわっとくる面白さ。おすすめです。

親王殿下のパティシエール」1~3巻(篠原悠希・角川春樹事務所ハルキ文庫) 

親王殿下のパティシエール (ハルキ文庫)

親王殿下のパティシエール (ハルキ文庫)

  • 作者:篠原悠希
  • 発売日: 2019/12/16
  • メディア: 文庫
 中国人の母を持つフランス人のパティシェールが、中国人の皇子のお抱えに?皇家の人間関係にふりまわされていたりしますが、助けてくれる人もいることに救われたり。マリーのすっくとした姿勢がすがすがしい。いつ読んでも楽しめます。

「束の間のバカンスを伯爵と」(メアリ・バログ・山本やよい訳・原書房ライムブックス) 

 メアリ・バログ様&山本やよい様のコンビがよすぎる……!戦争で辛い経験をしたサバイバーズ・クラブシリーズ。今回は唯一の女性メンバー、イモジェンの巻でしたが、これ、女主人公だとめちゃめちゃいいよな……と予想していた上をいってくれました。長い時を過ごしたからこそ今笑え、彼を受け入れ、この結末を受け入れられるという流れがわかる。それに比べたら、ヒーローはまあ甘々に育てられたおぼっちゃんだけど、でもだからこそひかれるんだろうな、と。元旦那も彼女といい関係すぎてたまらない。おすすめです!