読了本
- 「黄金旋律 旅立ちの荒野 (カドカワ銀のさじシリーズ)」優秀でいつも優しかった兄を失った家族は、ばらばらだった。臨は常に努力して「いいこ」であろうとしたが、それも無為となった。絶望に立たされた臨は、きがつくと、そこにいた。かつて側にいた人は誰もいなくて、臨はここで生きていけるのか?村山早紀さんによる、サバイバルもの。こういうモチーフは他の作品でもいろいろと使われているので、どうなっていくのかに注目したいと思います。これは、挿絵もほしいなー。表紙だけじゃもったいない。
「世界には不思議も魔法もあり、存在していて、そしてきっと、我ら人間を幸せにする」
「黄金旋律 旅立ちの荒野 (カドカワ銀のさじシリーズ)」(村山早紀・角川書店ぎんのさじシリーズ)
- 「ぼくは落ち着きがない」図書委員はさぼりがちな人が多いためできた、「図書部」。図書部の面々は朝、昼休み、放課後と図書室のベニヤ板越しの部室でだらだらと時を過ごしていた。まさしく部活小説。毎日なにかどきどきなことが!というわけでもなく、淡々とショートショートみたいなエピソードが連なっている。ヒロインもヒーローもいない、熱血!なんていっこもない、でも死んでいるわけでもなく、という感じの話が好きな人には面白いかと。ブンガク寄りなのが私の好みではなかった。
いろいろとパロディ、というか実在のネタを仕込んであるのが面白い人がいると思う。「カツクラ」は最後までカタカナ表記で、「活字倶楽部」とちゃんとタイトルを書いてあげてないのが少々気になった。
本は、すべて、ほら、ほぼ同じ形をしている。目の前の、返却された本のいくつかを手にとってみる。ライトノベル、キターの弾き方、幽霊探偵。すべて表紙がついて、綴じられて、活字が行になって並んでいる。本を読む人の格好も、ほとんど同じになる。だけど、そのすべてに全然ちがうことが書いてあるし、読んでいる人の心の格好もバラバラになるだろう。
「ぼくは落ち着きがない」(長嶋有・光文社)
- 「黄昏色の詠使いVII 新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ (富士見ファンタジア文庫)」ある街で行われる大会の見学に向かった一行。そこで彼らを待っていたのは……。うーん、やっぱりこのシリーズは私はもう必要していないなーと思った。最初の巻はとても気に入っていただけに残念。一言で言うなら、話が広がり過ぎ。