最近、ウィングス文庫は刊行点数が少なくなっているような気がするのですが、特に最近面白いシリーズがいくつもあるので、おすすめをあげてみることにしました。
特長としては、少女がほとんどでてこないシリーズも珍しくはないが、BLまでいってしまう話はほとんどない(たまにある・主役以外のところであり・雰囲気あり)というところ。そして、SFが多いのも特徴です。現代が舞台のもありますが、かなり小数派。
幸か不幸か、三巻ぐらいで完結しているものが多いので、手をつけやすいかと思います。
タイトルの後ろに、「A:少女あり(かなり主要人物) B:主要人物は少年のみだがBLの気配なし C:ちょっとBLの気配あり D:ちょっとべたべたしている E:BLあり」でマーク付けをしました。参考になれば。
- 3巻以下で完結
「エフィ姫と婚約者」(甲斐透)A
どちらかというとビーンズ文庫に入っていそうな、姫君と婚約者のお話。派手なアクションではなく、頭をつかって、行動も自分なりにして、でも誠実さも忘れない、という素晴らしい姫です。
「宝印の騎士」全3巻(西城由良)B
「宝印」の力を使う公僕となるスラム出身の孤児、ノイルと仲間たちの話。少年たちが邪気なくけんかしつつ仲良くしている話が好きならお勧めです。
「<運び屋>リアン&クリス」全2巻(清家あきら)B
<運び屋>の青年が「運ぶ」ことになった少年はどこか挙動不審?SF。しみじみくる話。
- 以下続刊だが比較的巻数が少ない
「金星特急」1〜3巻(嬉野君)B
ウィングス文庫の旬はコレ。SFではあるけれど、未来の地球の様々な土地での冒険と、キャラクターがとても楽しいシリーズです。最近はラブコメも入ってきて、更に大きな枠での謎やストーリーも面白くなってきました。
嬉野君さんは、これまでは現代ものを書いていて、そちらもどれも面白いので、現代モノスキーにはそちらをおすすめです。
「天涯のパシュルーナ」1〜4巻*1(前田栄)B
元山賊のトゥラルクは、王子として扱われてはいるけど、本物かもわからないし、すきあらば逃げ出そうとするとんでもない王子。しかし、いざというときにはものすごい行動力と実際的な考え方を発揮できる子なのが痛快で楽しい。
「姫君返上!」1〜4巻*2(和泉統子)A
実は男の子なんだけど、皇女として生活しているアレクが主人公の家族コメディ。女のふりはしているが、中身はしっかりした男の子のアレクがとても好感度高くて楽しいシリーズです。姉のノエルのひどいラブコメにはまる人続出(笑)。
- 長期シリーズ
「屋上の暇人ども」1〜6巻(菅野彰)C
現代が舞台の学園もの青春コメディ。バカやってる奴が好きな人におすすめ。
「三千世界の鴉を殺し」1〜15巻(津守時生)D
軍隊コメディ。「パープルヘヴン」というBL誌が辺境基地で超人気!で男どもはそれにへどもどしたり爆笑したりするところが面白い。一応Dですが、コメディなので読める人は読めるかと。主人公はストレートですが、男女構わずたらしてしまう方。
「JOKER外伝 特捜司法官S-A」全2巻「JOKER外伝 新・特捜司法官S-A」全10巻(麻城ゆう)B
未来の日本州が舞台のSFミステリ。JOKERというマンガとシェアードワールドしていますが、特にそちらは未読でも問題なく楽しめます。初期シリーズの方が私は好きです。少し理屈っぽいので、苦手な人は苦手かもしれません。S-Aが完璧に見えて、秋津の手を必要としているところが好きです。
- 番外編
「海馬が耳から駆けてゆく」全5巻(菅野彰)
爆笑コメディエッセイ。爆笑度が非常に高く、外で読むことはおすすめしておりません。特に家族ネタがひどい……(笑)。