なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • この手の中の儚きもの 幻獣降臨譚短編集 (講談社X文庫―ホワイトハート)」短編集。短編、といってもショートショートが半分、一編は中編なのかな、というアンバランスなサイズでした。ショートショートは好きではないのでちょっといまいちかなー。中編はアリア母と父の出会い編で、なかなか面白かったです。アリアがあんなになった原因がわからないでもない。そうそう、アリアがどうも好きになれないなあと思ったのは、どこか打算的な感じがするからかも。それが生きていくすべだとしても、好きにはなれないというか……友達になりたくないというか。まあ、そこが少女小説らしくない主人公たるゆえんか。
  • SHI‐NO―シノ 夢の最果て (富士見ミステリー文庫)」支倉志乃という少女は、死に魅入られ、異常な死に対して異常な興味をもっている。そんな志乃ちゃんのお目付役をしている大学生のぼくが語り手の、志乃ちゃんがゆきあった事件の話。今回は、志乃ちゃんとぼくが参加したパーティで起こった殺人事件について。前の巻で残念だったのですが、今回はちゃんと面白かった。語り口としては坂木司や「ROOM No.1301」が近いような気がする。低血圧タイプというか。

 志乃パパとママは、やはりぼくと志乃ちゃんを結婚させようとしている(というよりはそうなるだろうと予想している)のかしら……。

「目指すべき場所があるなら、そこを目指して進めば良い。それがないなら、見つければ良い。見つからないのなら、ただ生きれば良い」
支倉志乃「SHI‐NO―シノ 夢の最果て (富士見ミステリー文庫)」(上月雨音富士見ミステリー文庫)p294より