なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

「蛍火の杜へ」映画版

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 「蛍火の杜へ」のアニメ映画を見に行ってきました。あ、私は原作至上主義者なので、そのあたり、アニメの方のファンの方にはお目こぼしいただきたい……。
 id:teatreeさんと待ち合わせして、朝9時の回と、12時の回でいきなり二回見ることにしてチケット購入&パンフ&手ぬぐい(赤)購入して、準備完了!
 朝8:50から開場だったのですが、30分ぐらいにはもう行列がずらーっと。場内はほぼ満席でした。男性が思っていたよりは多かったです。
 冒頭は蛍の独白から。ここ、原作読まないでいきなり映画見に来た人は再度要チェックです。この時点の蛍がどんな心情か、何をしにおじいちゃんのところに行くのか。それを想いながら見るとまた違ったものに。(個人的には、ここで演技か何かでもう少しだけさみしさを出してもらえるとー)
 そしてギンのとの出会い。ゴン!のシーンでは一瞬真っ暗になるのが笑えた。ギンは、もうちょっと冷たいというかそっけない感じだったらよかったなー……難しいかな。「デートみたいデスネー」がちょっと好き。
 少しずつ成長していく蛍。蝶がお面に止まるシーンはうつくしくて、原作を超えていました。このアニメ版では、少しギン側の心情が表れていないところが気になりました。ギンも、ずっごく、会いたかったんだよ!というのが、原作では台詞を使わないで、すごく染み出ていたと思うので……なんだろう、台詞の間とか、声音とか、びみょうなしぐさとかでそんな雰囲気が出るといいなあと……。
 お祭りのシーンは、音楽から美術から、いろいろとお遊びが詰まっていて面白かったです。二回目に気付いたのですが、綿菓子のシーンの宣伝の旗みたいなやつの色合いがニャンコ先生(下半身)ぽい色合いだなと思いました。で、あんな花火とかやって、ニンゲンに気付かれないのか、と後で話して笑ってしまいました。
 「あの」シーンはもう……毎回鳥肌ものです。私が思っていたよりも、ちょっとギンの台詞がはやい感じに思えたのですが、まあマンガは自分のスピードで文字を読むからなあ(笑)。原作にない、首元にまで手をやるのがすごくよかった。あれは素晴らしい。
 そして、私が一番ぐっときたのは、その後で妖怪たちがありがとうというところ。原作にも同じ台詞はあるのですが、少し妖怪が多くなっていて、赤子のギンのシーンもあって、そこがまたお茶目で実に「夏目」にもいそうな可愛げのある妖怪ども。いやー、彼らの「ニンゲン」への気持ちがまたぐっとくるんだよねえ……。
 全体的には、ほぼ原作通りでした。ちょこちょこっとシーンが入っているところもありますが。お祭りが特に追加が多いかな。あの「脱げちゃった」楽しすぎ!
 二回連続で見たのですが、それでもまだ見たい!というぐらいよかった。(それだけ原作も好きだしね)もっとこうしたら(個人的には)良かった!という点もあるけれど、良い点もたくさんある作品でした。終わる前にまた見に行こうかな。
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読了本

  • キミは知らない」臨時講師の「先生」がいきなり学校を辞めたと聞いた悠奈は、「先生」の実家へ行き、再会できたが、そこから彼女の運命は大きく転換を始める。ほんっとに思いもよらない事態が彼女を襲うけれど、意外と悠奈図太いな(笑)。旧家が話に入ってくるので、ちょっと昔の話っぽかったです。もうすこし、千穂さんとかをうまく話に絡められたらもっと面白くなったかも。装丁がすごくキレイ。色合いがしびれます。
  • 漢方医・有安 忘れ形見 (朝日文庫)」江戸の良心的な医者、有安先生には血のつながらない娘がいる。元は人を切ったことのある彼の過去は……。なかなか面白かった。人情すぎない、ミステリ要素はあるけれどそんなにありすぎない、私好みな配分だと思います。私は娘は有安のことが好きだと思うんだけどね。これだとそうだよね?
  • 草子ブックガイド(1) (モーニング KC)」草子は古書店の本を「借りて」、返す時に「ブックガイド」を入れて返していた。本を愛する草子がいろんな本をおすすめしてくれます。うわー!本を愛する人はぜひとも読むべし!表紙見て、これ買わないとダメだよね>自分。という気持ちで即買いを決行。期待以上だった。今まで、本関係のテーマの本をいくつも買って、自分の思いとの違和感をたいてい感じていたのですが、これはすごく深いところまできた。

「私は……本にふれ……物語を食べた時…
 本の中に星を見ることができます… それは――…
 シェファーさんがダイヤのギターに見た星と… 同じ星だと思います…
 みんなも本を読んだ時何かを感じるはずで……
 それは その人にしか見つける事の出来ない星だって思うんです
 でも… 形は違っても…同じ星だと思うんです」
草子「草子ブックガイド(1) (モーニング KC)」(玉川重機・講談社コミックスモーニング)p109-110より