読了本
- 「東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)」再読。遠く隔てられたふたつの国で、こどもが捨てられた。ひとりには助けの手が延べられたが、それは彼を故郷から遠い場所へと導いた。もうひとりを拾ったのは人ではなく……。なんといってもラストのイラストがよいね!
- 「この空のまもり (ハヤカワ文庫JA)」少しだけ未来のお話。現実世界に対して「タグ付」された「強化現実」の世界に「悪性タグ」がはびこる日本で、「悪性タグ」の一斉削除に乗り出した「架空軍」。「架空軍」のリーダーの一人である翼Pは、冷静にものごとを見て判断することのできる優秀なニートだった。いわば、「電脳コイル」の「メガネ」の世界。日本の近未来が痛いことになってしまっておりますのであります! 「ありそう」な未来であることがまたしんどいわー。いろいろと。痛いけど、なかなか面白かった。ただ、主人公「だけ」がちょっと活躍しすぎかなあ……もうちょっと政府とか、ほかの人の活躍も見てみたい。サイズ的に厳しいかもしれないけど。
もしかしたら、こういう「俺TUEEE」系な話って、乙女ゲームとかの「自分=主人公」と近いものがあるのかな?そうしたら私がなじめないのもわかる。
- 「三国恋戦記~オトメの兵法!~(3) (アヴァルスコミックス) (マッグガーデンコミックス アヴァルスシリーズ)」花ちゃんが痛々しくて見ていてちょっとしんどい。嫌じゃないんだけど……。
- 「理系クン 結婚できるかな?」理系くんと結婚することになった。まずは計画的なプロポーズから……。
少女系ライトノベル・最近の新人さん・第二弾
少女系ライトノベルでの、2010年以降にデビューされた新人さんのおすすめです。
前回に挙げた方は除いています。
- 石田リンネさん
「おこぼれ姫と円卓の騎士」一見冷徹で王としての自覚を持っているレティがクールビューティの権化!みたいな見かけでかっこよく、レティの誰にも隠した秘密がまた物語をミステリアスにして、でもファンタジー要素は極力ない方向なのが物語に幅を持たせていると思います。
- 睦月けいさん
「首の姫と首なし騎士」王を選ぶ役目を課された元ひきこもりの王女が、慣れない仕事に四苦八苦しながら役目を果たしていく物語。地味な話が好きな方には特におすすめ。地味だけど、これが面白い。
- 久賀理世さん
「英国マザーグース物語」父親を亡くした子爵家令嬢は、婚約を目前として、男装して記者見習いに!相棒のイラストレーターは、のんきな貴族のぼっちゃまっぽい人で……。ラブコメもいいけど、ミステリ(日常の謎)もあり、更にスリリングさ+刹那のこのときの大切さ、さみしさも加わってとてもよいシリーズになってきました。
- 奥山鏡さん
- みどうちんさん
今珍しい現代ラブコメから逆ハーレムもの、魔界もの、「教官殺し」まで、いろいろととりそろえております。変わったキャラが面白いです。
- 森崎緩さん
「幽谷町の気まぐれな雷獣」最近疎遠な男の幼なじみ。同級生だけど口も利かない日々だったのに、彼の「ある姿」を見てしまって……。「Tiny Garden」の森崎緩さんの描き下ろし作品。少女小説読みには強力プッシュ。