なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

2007年上半期ライトノベルサイト杯(新人・新作部門)

人類は衰退しました」(田中ロミオ小学館ガガガ文庫
人類は衰退しました (ガガガ文庫)【07上期ラノベ投票/単発/9784094510010】
 人類がゆるやかに衰退、絶滅しつつある時代。地球は新たな「人類」である「妖精さん」に覇権を譲り渡していた。「妖精さん」たちはちまくてかわいくて、あまり持続性はないがすごい技術を持っていて……なんなの?という感じの話。「ヨコハマ買い出し紀行」(芦奈野ひとし)ぽい雰囲気かな。妖精さんたちの語りが愛らしく、思わず全部音読してしまいました。たまらんです。
 何が起きる話ではない話が好きな人にはおすすめです。

「……こ、こぼねもおおめですが?」
 ちくわ氏「人類は衰退しました (ガガガ文庫)」(田中ロミオ小学館ガガガ文庫)P146より

「私の愛馬は凶悪です」(新井輝エンターブレインファミ通文庫
私の愛馬は凶悪です (ファミ通文庫)
【07上期ラノベ投票/単発/9784757734241】
 やりまくりだという噂の少年に立ち向かった一人の少女。友達になってくれれば女遊びはやめるといわれるが……。女子が主人公の「ROOM No.1301」ともいえる一冊。あらすじからは、エロエロな内容が予想されますがそんなことはなく、女子でも安心しておすすめできます。「ROOM No.1301」よりはエロくなく、そのエッセンスを集めたような一冊なので、あちらをいきなり手に取るのは……という女子にはおすすめです。(自分も女ですが、「ROOM No.1301」はかなり好きなシリーズ)

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ」1巻(霜島ケイ小学館ルルル文庫
封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈1〉 (ルルル文庫)【07上期ラノベ投票/単発/9784094520088】
 封殺鬼シリーズの新エピソード開幕。昭和初期の軍部が力を持ち始めた時代、14歳の桐子は当主としてふるまおうとするが、自分ばかりでなんでもやりたがる姿勢に聖はけんか腰。桐子の「トモダチ」候補を探してきたり……。
 シリーズ再開万歳!担当様エライ!セーラー服姿の桐子様……じゅるじゅるものです。読んだことない方は、前シリーズ(小学館キャンバス文庫)の「花闇を抱きしもの〈上〉 (小学館キャンバス文庫―封殺鬼シリーズ)」「花闇を抱きしもの〈上〉 (小学館キャンバス文庫―封殺鬼シリーズ)」だけ読んだ後で読むと、よりよくわかるかと思います。他の巻は読まないでも予習はこの二冊だけで大丈夫。本シリーズも前シリーズもぼーいずらぶはなし。退魔ものではありますが、主人公が鬼のため、単なる退治ものではなく、また人間にも迷いがあるのが楽しめ要因です。

「ゆらぎの森のシエラ」(菅浩江・創元SF文庫)
ゆらぎの森のシエラ (創元SF文庫)
【07上期ラノベ投票/単発/9784488724016】
 菅浩江さんの作品では、最も好きな作品が再刊されました。透明感あるファンタジーSF。