読了本
- 「火星ダーク・バラード」火星にコロニーができて、人が住んでいる時代。地球は時代遅れの場所とされている時代。警官という意味のPDである主人公は、相棒の女PDが気がつくと殺されていて、犯人として疑われていた。意識の無かった自分を含めて、彼は犯人を捜し始める。その事件には、背後に特殊な人類の存在が関わっていた……。上田早夕里さんのデビュー作。前半はハードボイルド、後半は「ファイアスターター (下) (新潮文庫)」を思い出すような少女の成長を読めました。ハードボイルドは苦手なので、前半でくじけかけましたが、女の子が跳ねるように活躍しはじめてからは、読みやすくなりました。期待したのとは違っていたけれど、なかなか面白かったです。全体的にちょっと昔風の話＋ちょっとご都合かな。悪役の彼の過去話がいきなりはじまるのも、ちょっとひいた。もう少し前からいれておいてくれれば、納得できたんだけど、ラストだから〜という感じに読めてしまった。まあデビュー作だし。
- 「ヤングガン・カルナバル―銃と恋人といま生きている実感 (トクマ・ノベルズedge)」シリーズ第三作。高校生の腕利き暗殺者ヤングガン、小暮塵八と鉄美弓華が主人公。塵八は普段は目立たない漫画研究部の一員で、ちょっと女性恐怖症。弓華はあまり学校にはまじめに通っていなくて、セクシャル的な対象としては女性のみOK。今回は、塵八に弟子ができたのと、弓華は片思いの相手がするのに他の女の子とつきあいはじめた、というのがメインかな。その二人が、どちらもトラブルに巻き込まれてしまいます。今回は学校生活とヤングガンとしての生活が混じっていて、どちらも楽しく読めました。あの人の死はちょっとうっときましたが……次の巻では戦争が始まるのかな。
- 「初恋マジカルブリッツ はじめていいます、大好きです (集英社スーパーダッシュ文庫)」好きな女の子に告白してなんとOK！うきうきしていた鼓太郎だが、なぜかいきなり魔法の戦闘に巻き込まれた。鼓太郎は人間ではないものになってしまって、彼が生きる力を得るには、「セックス」しなくてはいけない……て、ええ！けっこう心理描写が長くて、流し読みになってしまったが、それなりに面白かった。（私はあまりその要素に興味は無いが）エロ本ではないがエロ要素がほしい若者向けか。純真な少年少女ばかりでてくるのだが、これからどろどろしそうな感じもしないでもない。
