読了本
- 「マーベラス・ツインズ契 (1)だましあい (GAME CITY文庫 こ 2-4)」前作「マーベラス・ツインズ (3)双子の運命 (GAME CITY文庫 こ 2-3)」のラスト、小魚児は鉄心蘭に助命され、なんとか花無缺から逃げ出してから三年。小魚児は一人、さすらっていたが、鉄心蘭と花無缺を見かけ、少しずつ今の状況から抜け出そうとする。成長したらどうかなーと思ってたけど、恋愛要素がいい味出してる。もうちょっと鉄心蘭がちょっと小魚児?とびっくりするところとかがあるともっとすごく面白くなりそうな感じだった。
マーべラス・ツインズのオフィシャルサイトの人物相関図はなかなかいい出来ですね。わかりやすい。
http://www.gamecity.ne.jp/marveloustwins/
- 「風の陰陽師〈3〉うろつき鬼」安倍清明の伝説をモチーフにした児童向けの小説。今回は、希望を失った清明が故郷へ里帰りしたり、故郷の危機を救ったりしていたのですが、最後にはすべてを失ってしまう、というむごい結末。でも、えぐい感はなくて爽やかな終わり方だった。これが少年時代の終わるなのかな?これがなかなか面白いのです。清明好きーとか平安時代好きーなら大人でもおすすめ。イラストは二星天さん*1。これも素敵。ただ、今回で狐兄弟の出番がなくなるのかと思うとものすごく残念。ぷにぷにで可愛かったのに〜。
- 「祈祷師の娘 (福音館創作童話シリーズ)」祈祷師の家で四人家族で暮らしている中学生の少女。しかし、その家では一人だけ血がつながっていないのは彼女だけ。だから、祈祷師としての力も持っていない。だが、彼女は「おかあさん」の代わりに毎朝水ごりをしている。淡い恋と裏切り、一所懸命に生きている幼い子とその子に冷たい周囲、と児童文学にふさわしく、少々現実すぎていたいたしいところもあるのですば、それもまた現実。それだけに、ラストまで納得して読めました。すげーいい話じゃん、これ!タイトルにびびってしまう方もいらっしゃるでしょうが、決して祈祷の素晴らしさを訴えるわけではなく、ここでの祈祷は民間療法の少し進んだ形のような感じで、これで苦しい人がすくわれるんだからいいんじゃないか、と思わせてくれるようなあり方です。(暴利をむさぼっているわけではないし)おすすめです。
- 「天使はモップを持って (ジョイ・ノベルス)」ぼくの会社の掃除婦は一人。キリコという名のまだ十代らしい女の子だ。一人で社内すべての掃除を担当している。掃除をすることによって見えることがある、とキリコは言う。日常の謎もの。シリーズが続いて出ているだけあって面白かった。キリコの性格がいいですね。