なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 風の王国―星の宿る湖 (コバルト文庫)」リジムの父王の元へたどりついた翠蘭たち。翠蘭はそこであるひとつの決断を下す。唐の時代に吐蕃に嫁いだ皇帝の姪である翠蘭を中心としたシリーズ。前の上下巻では、夫であるリジムと愛しあっていた翠蘭を悲劇が襲いましたが、だいぶ立ち直ってきました。にして、やはり史実を追うのですね……うおー。選択肢から選ばせてくれたとはいえ。しかも、翠蘭が次に向かったシャンシュンでもとんでもない目にあったり、更にとんでもない目にあいそうな前ふりもあったりよー。前半は、ちょっとパワーダウンかなと思ったけど、まだ読んでいくつもりです。この流れで少女小説でどこまで続けられるか見ていきたい気持ちもあります。今回はジスンが久々に前にでてきた感が。いっつも登場人物紹介にはでてくるんだけど、あまり役立ってないような気がしたので(笑)。まあ今回も役立っては……いえいえ。がんばってましたよね。翠蘭が強すぎですよね。翠蘭は今回も天然発言が楽しかった。敵でも味方でもない人がいろいろとでてくるのも、この作品の醍醐味。状況によっては嫌だったり、同じ状況でもある意味よかったり、と現実の人間関係にもありそうなところが面白いです。

「あまり他の女人と違うところを明らかにされてはいけません」
「え? そんなに違わないだろう?」
「では、そういうことにしておきましょう」
キムツェンと翠蘭「風の王国―星の宿る湖 (コバルト文庫)」(毛利志生子集英社コバルト文庫)p199より