読了本
こうして私はこの村を後にすることになったのだが、これほど残酷な秘祭を目にしたのは初めてだった。
「短劇」(坂木司・光文社)p300「秘祭」より
- 「SHI-NO-シノ- 君の笑顔 (富士見ミステリー文庫)」小学生の志乃ちゃんは、猟奇殺人に異常な興味と熱意をもっている、少し変わった少女。彼女を妹よりはちょっと過保護ぐらいに面倒をみている大学生のぼくは、たびたび事件に巻き込まれていく。富士見ミステリー文庫というレーベルがなくなってしまう都合からか、いきなり終わりを迎えて(と、いっても、けっこう長かったと思うけど)しまったこのシリーズ。「やる気のない、けど」な感じの好きな人は、けっこういけると思うのですが、ロリーな感じの表紙がよくないのか、あまり読んでいる人をみかけないような……女性でもけっこう面白いと思うんだけどなー。まあとにかく、終わりなんですけど、今までとの違いがあるとすれば、志乃ちゃんの語りが入っていたことぐらいかな。あまり締めだからっという感じは得られませんでした。もうちょっと志乃ちゃんの語りが入っていてもよかったように思います。次回作に期待。
- 「幻想少女 toi8 アートワークス」toi8さんのイラスト集。メディアファクトリーが出版社なので、MF文庫Jメインで、ネット、カードゲームあたりのとか、書き下ろしとか。toi8さんのイラストは、やっぱり裏に世界が感じられるのが魅力なんだろうな。
- 「三匹のおっさん」最近60歳で定年を迎えた剣道の道場主が、友人の柔道をやる居酒屋の隠居、頭脳派の工場経営者と共に始めた「ご近所を守る隊」?最初はまー落ち込むことばっかりでどうなることかと思ったら、あれよあれよという間に面白くなった。らぶはどうすんのよ有川さんなのに!と思ったら、それはわかいもんで補えと二人登場。ほほえましいカップルができあがりましたとさー。まだまだ続けそうなネタなので、ぜひ続けてほしいものです。特に頭脳派の活躍?ばかり最後は印象に残ったので、肉体派もがんばろうぜぃ。ご近所、なのでおじさんおばさんだけではなくて、高校生、中学生も出てきます。誰でもさらっと読めて楽しいのではないかとー。頭脳派さんはこれまでの有川さんにはないキャラだったので面白かった。