なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 帝国の双美姫〈2〉 (幻狼ファンタジアノベルス)」ハラーマ帝国の美しく強い双子の美姫が主人公……ではなくて、まだ少年の姿だけれど実はけっこう年寄りなんだけど皇子付の弱気な魔法使い、ルークが主人公です。今回はルークが相変わらずもうびくびくおどおどしっぱなし(笑)。キョドルってこんなかんじか……と。それでいてすごい力をみせるようなところもあり。さまざまなハラーマ帝国のお偉いさんとかも登場して、見ごたえがありました。ひかわ玲子さんは、意外と話し言葉がかるーい感じ(ダッシュ、……が多くてたまに音符とかでてくるとうっとくる)なのが、たまに違和感感じるのがたぶん、はまりきれないところだと思いますが、ファンタジー感覚あふれるイメージは好きなのです。特に今作は、まだ神と人間との間が近い関係なのが魅力的。まさに混沌の時代。存在は近くても、考え方なんかはちゃんとぜんぜん違うように描かれているのがよいです。いまのとこ、若いみかけのじじいが好き勝手やっているのが楽しいので、次はどんなことしてルークをびびらすかが楽しみです。じきにザーンもでてくるのかなあ。
  • その名は魔術師(マジシャン)―占い師SAKI (集英社スーパーファンタジー文庫)」美貌の大学生占い師、早希(男)が主人公。今回は、新たにタロットカードを入手した早希が、旅行先でトラブルに巻き込まれる話。う、わー。なんだこの早希の悪さ。事件になるととたんに悪くなるなあ……最近、親友の出番がないのもさみしい。彼は早希の見張り番だからなー。早希パパはもうちょっと色気がない、生真面目な感じのイラストがよかったなあ。やばい年の差にしか見えないよ(笑)
  • プシュケの涙 (電撃文庫)」夏休み中の補習を受けていたとき、クラスメイトが自殺したのを目撃してしまったぼくは、由良という同学年の男子につきまとわれるようになった。「宇宙人」というあだなだが顔がいい由良の本心は?うお、後味悪い……というよりは、無念さが残るなあ……どんな原因でも、こういうことは起こりうるんだろうけど、こんなことがあったのにこうなっちゃうなんて……。二編に分かれているのですが、とくに後の話を読んでしまうと、そういう気持ちでいっぱいになりました。これは最初の話はいるのかなあ……いるのか。面白い、というにはちょっと苦すぎるけど、印象に残る話でした。切ない話好きにいいかも。
  • ラーザリューンの少年術師―螺旋の少女 (コバルト文庫)」「印術」という魔法のような力を実践を通しながら学ぶラーザリューン印術学院が舞台。クラウと、サフィアスはお互いの能力の高さから仕方なくコンビを組んで依頼をこなしていたが、ある病弱な少女を治してやると約束してしまう。ウィングス文庫っぽい少年がたくさんな話ですが、BLではないです。前の巻のラストの感動はなんだったの……というぐらいフツーな依頼こなすものになって……(^_^;)いいのかな。うーん、あの結末を次に活かすのは難しかったか……。いや、普通に面白かったんだけど、あのインパクトの次は、ちょっとそんな敵では昇華できませんでした……。ところで、前の巻、私は最初の一日彼であるべきだったと思うんですがっ。その方が効果が三倍くらいになるような気がする。
  • 美月の残香 (光文社文庫)」双子の姉、美月に複雑に思いを抱いていた遥花は、姉の義弟と恋におちてしまう。彼は、姉の夫の双子の弟なのに。四人は幸せかに見えたが、一角が崩れたことから、狂気が彼らを襲い始める。どんなラストになるのかなー、バッドエンドかなー、とどきどきしていたら、そうきたかっ。うーんねこれは予想できなかった……。「香り」をテーマとした珍しい作品。香りって人によって感じ方が違うし、伝えるのが難しいからなかなかテーマにならないんだろうなあ。ミステリアスな香り馥郁たる物語でした。なかなか面白かった。