読了本
- 「晩夏 (創元推理文庫)」毎夏を過ごしている叔母の家に来た想子。想子が病弱な従弟の世話をしている間に、叔母はいつも愛人と過ごしているのだが、昨晩は帰ってこなかった。いままではそんなことはなかったのに……不安にかられる想子だったが、叔父も帰ってこない。彼女に何があったのか?夏の青春ミステリ。かなりライトノベルに近いつくりだった。コバルト文庫にあってもおかしくない。これ、従弟が従妹だったりしたらもっと私の好みだったかも(笑)。
- 「夜明けまであなたのもの(二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション マ 20-1)」戦争で失明し、絶望の中ですさんでいた伯爵の元に現れた看護婦、サマンサ。サマンサは伯爵をびしばし指導し、彼を次第に変えていく……。スタンダードな流れではありますが、解説にある通り細かい心の動きが丁寧でとてもよかった。ラスト近くの二度めのあれはいらないような気もしますが(笑)。作者は「100万ドルの魔法使い (ラズベリーブックス)」のテレサ・マデイラスです。