なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • おこぼれ姫と円卓の騎士 将軍の憂鬱 (ビーズログ文庫)」「おこぼれ姫と円卓の騎士 少年の選択 (ビーズログ文庫)」二人の兄王子たちの争いの激化から、こぼれ落ちてきた王位を手に入れたと思われているレティーツィア王女の女王への道。常に王としての判断をしようとがんばっているレティのこぼれる思いを、「部屋」の住人達がひろっていくところがかっこよかった。王だから、そして「自分がいつか死ぬ」ことを知っているから。「後の時代に生きる人」の想いを知っているからこそ、できること、できないことがある。その「高い視点」が常を生きる我々にはないものであるからこそ、物語で読むとその快感はたまりません。ラブはほぼないですが、政治の世界に生きるレティの孤独で、思いを支える人たちを思いやる態度が綺麗で読んでいて楽しいです。おすすめ。レティははよ告白してよいと思います。剣の騎士もいることだし。あと女の子もほしい。

「王の立つ場所は誰よりも高い。だから誰よりも遠くを見ることができる。己の時代に意味はなくても、後の王の時代に必ず意味があると、王が言わずして誰が言うのかな?」
おこぼれ姫と円卓の騎士 少年の選択 (ビーズログ文庫)」(石田リンネ・角川ビーンズ文庫)p51より

  • 無貌伝 ~探偵の証~ (講談社ノベルス)」死線を潜り抜けた探偵助手、望は師匠のもとに戻れるのか?昭和中期ぐらいの雰囲気の中、「ヒトデナシ」というあるものとあるもののかけあわせの「化け物」の能力を使いこなしながら、困難をすり抜けていくのが面白いシリーズです。今回は、し、衝撃のラストですな……次最終巻ですか……こうなったら、やはり秋津ではなく、望の物語にしてほしい。もっと人気がでていい気がするのだけれど、あまり感想を見ない。異能モノでひとでないものだぜ〜。しかも知能戦だぜ〜。熱いぜ!読もうぜ〜。最初の巻よりは、次の巻のホテルの話のほうが断然面白かったので、そこから読むもありかも。
  • カマラとアマラの丘」死んだ動物を弔う丘を管理している管理人。彼は耳が聞こえないが……。なんか演劇のように「セリフをしゃべっている感」「舞台で歩いている感」がしてあまり気分が乗らなかった。