なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)」悪人から大金をまきあげると有名な弁護士の御子柴礼司は、元犯罪者だった!その事実を隠すために彼はまた殺人を犯したのか?少年犯罪もありのダークなハードボイルドミステリ。犯罪者からの転身っぷりと、彼に影響を与えた人々が魅力的でした。面白かった。中山七里さん、デビュー作から追ってきたけど、だんだん面白くなってきた気がします。

「古い自分を殺してしまえる強さがあるかないか、なんだって。よく分からないけど」
贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)」(中山七里・講談社文庫)p238より

  • ひぐらし同心捕物控 (ワンツー時代小説文庫)」同心の父が急死、やってきた武骨な浪人は、隠されていた父の弟!?なんとなく家に入れて跡継ぎにしてしまったが、本当にこれでいいのか?というところから始まりますが、中はいたって穏やか。同心の仕事よりは日頃の暮らしがメインなところが私好みでした。特に妹の美野ちゃんがかわいい!これからも成長していくところが見たいです。おすすめ。
  • オックスフォードは恋の季節 (扶桑社ロマンス)」オックスフォードで勉強することが夢だった女性が、ようやく入った女学校で刺繍だのやらされてうんざりしていたところに、兄に「シェイクスピアの論文を書いてくれ」と頼まれる。渋々男装してわくわく授業を受けた後、図書館で出会ったのは気になる男性で……。海外ロマンスですが、エロはなし。一切なし。男装が見出しにでていますが、それは重要ではなく、どちらかというと、「わたし(女性)だけが不遇」と思い込んでいたヒロインが、男性でも思うような道を得られないことがある、と思い知ることがポイントです。多少展開に疑問を覚えるところがあったり、ヒーローの影が薄かったり(その割には手練れですが)しますが、面白かったです。