読了本

• 「異形を狩る者―熱砂の星パライソ〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)」惑星パライソには、「悪魔」と俗称される化け物がいた。彼らは人間を食らい、その知識や外見を我がものにする特質をもっていた。彼らを退治する仕事をしているハンターのレーンは、ある日ルディという少年を拾う。ルディは力が無いにもかかわらず、一人姉のために悪魔に立ち向かおうとしていた。レーンがなぜいきなりお人よしになったのかがいまいちわからないまま読み進めていったら、こ、これで１巻終わり……なんつー尻切れトンボな……この作者は「天国の対価―おもひでや (C・NOVELSファンタジア)」は割と好きだったので残念。

• 「天女湯おれん (講談社文庫)」江戸の天女湯を経営するおれんはまだ二十台前半の娘。しかし、裏では女衒を営んで、こっそりと奉行に対して反抗する顔も持っていた。（女衒といっても、金に困った一般の女と女を買いたい男を仲介している）侍らしい人をひろったおれんは、彼をかくまうことにしたが、名前さえも名乗らない彼は何か事情もちらしい。とにかく色っぽい雰囲気に包まれた作品ですが、どろどろしぐされてしいないので、面白く読めました。おれんが正義の味方ではなく、表には出れないような者に対しても仲間意識を持っているところが面白さのひけつかな。きっぷのよさもかっこいい。湯屋での対決なんて、もう（笑）。どんなことになるかと思ったよ。湯屋の二階でくだらない下ネタ話を毎度毎度話している男たちに、仕方ないねえ、という目を向けるおれんさんの視線もよし。続編が読みたいです。