なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)」元ピアニストの真冬たちとバンドを組んだ直巳。真冬の誕生日とクリスマスに向けて、直巳はいろいろと準備しようとするも、先輩がけしかけてきたり、いろいろと邪魔が入ってきてしまう。そして、誰一人思いつきすらしなかったことがおこる。彼らは、離れていってしまうのか?青春音楽恋愛のすべてが詰まった作品の完結編。最後は、収まるべきところに収まったという印象。ふろしき、畳みましたね。クラシックとロックなどの他の音楽たち、音楽ならうまく対応できるのに、音楽以外の面では鈍いし不器用なナオくんがもーかわいらしゅーて(笑)。キャラクター配置的には典型的なハーレムタイプなのですが、ひとりひとりがしっかりとそれぞれらしくいきいきとしているので、心地よく読めます。今回は、まふまふだけではなくて、先輩と幼馴染もそれぞれ見せ場があって、ラストにふさわしいなーと思いました。女性にもおすすめ。音楽の疾走感とか、音楽でぐっとくることがある人なら、ぜひ読んでほしい作品です。良い意味でライトノベルらしくない端正さをもっているので、ライトノベル読み以外の方もいかがでしょうか。

 あとがきの「弦楽セレナーデ」(チャイコフスキー)は、たっまたま私が唯一クラシックで好き!と自信を持って言える曲だったので嬉しい驚きでした。特に第1楽章がなぜか一目惚れに近いぐらい好きなのです。英語タイトルは "Serenade for String Orchestra in C major, op.48"(Peter Tchaikovsky)
 last.FMで無料で聞けます。→TCHAIKOVSKY: Serenade for Strings / Souvenir de Florence トラックリストの1〜4がたぶん第一〜第四楽章。
 「ef -a tales of memories-」みたいなかんじにアニメ化することを期待。

「ぐるっと一巡りして同じところに戻ってきたけれど、今はもう傷だらけで、かわりに自分の足だけで立っているじゃないか。それが成長じゃないというのなら、この世におとななんて一人もいないことになる」
神楽坂先輩「さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)」(杉井光電撃文庫)p237より