なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 四隅の魔 死相学探偵2 (角川ホラー文庫)」大学のサークルで「四隅」を伝い歩きする儀式をしたところ、一人が死んでしまった。そこから死人が続いて……。半分になるまで探偵でないのはしんどい……いくら人好きしない探偵とはいえ。とてつもなく人づきあいが下手な「死相」を見ることのできる探偵のミステリ。オカルトもそうでない原因も可能性があるところがポイント。こういう線はとても好き。そして、猫様が……これ、半分主役なんじゃ、というくらい有能だな(笑)。というか、この祖母と孫は猫としゃべれるんかい!(笑)次の巻が楽しみです。

「まだ今は存在していない、未来の死因を探る探偵か――」
四隅の魔 死相学探偵2 (角川ホラー文庫)」(三津田信三角川ホラー文庫)p281より

  • ゆくとし くるとし」二編収録。タイトル作は、里帰りした留年手前の女子大生が主人公。家に帰ったら、なんでかおかまさんがいた。「真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ (ポプラ文庫)」の作者のデビュー作。あっちでもおかまさんがいましたよね。きっと、作品世界の中のおかまさんの雰囲気(ちょっと浮遊しているような、それでいてしっかと大地に足つけているような)が好きなんだろうなと思いました。お母さんがとてもいいキャラ。「僕らのパレード」はなかなか「さみしくてもいいんだ」系の話だった。マイペース、というのも違う、世間とは違う速度で生きているかのような主人公が、周囲に影響を与えていく話。こっちの方がより好きかなー。そのもののとらえかたが、今までにないものでした。
  • 待っている怪談 白い本 (ポプラポケット文庫 児童文学・上級?)」一人で父親の会社の別荘へ向かった少年は、白ずくめの少女と出会う。怪談と同じように、まるで似ていないような出来事と出会うこどものシリーズ。今回はすごく頭からお尻までしっかりと「白」いイメージで統一されていて綺麗な印象。挿絵の竹岡美穂さんもすごく合っていますね。他の巻とは全く続いていないので、これから読むおすすめ!