読了本

• 「宮廷神官物語 慧眼は明日に輝く (角川ビーンズ文庫)」真実を見抜く慧眼児（天然）と、周囲の人々を描いたシリーズ最終巻。ややBL気味ですが、そこの線を踏み越えることもなく、魅力的な男装女子もいるため、楽しく最後まで読ませていただきました。最初のあたりはすこし物足りない感があったのですが、次第に面白くなってきて、最近の数巻はほんと面白かった。天青は、最初こそ単なる天然な少年でしたが、少しずつ成長し、最終章では立派な……になっておりました。うーん、かっこいい大人になれそうです。そしてもう一人の主人公、鶏冠は変態に狙われたヒロインとして（笑）活躍、女装も披露してくれたりと楽しかったー。珍しい韓国風の物語なこともあり、少女小説読みにおすすめです。

「国が栄え、民が幸せになるために必要なもの……それは慧眼児ではない。ただひとりの、特別な力を持つ者ではないんだ」
天青「宮廷神官物語 慧眼は明日に輝く (角川ビーンズ文庫)」（榎田ユウリ・角川ビーンズ文庫）p245より

• 「チョコチップ・クッキーは見ていた (ヴィレッジブックス)」クッキーショップを経営・クッキーをつくっているハンナが主人公のコージーミステリ。アメリカのこういう小説って、たいてい家族との仲があまり良くないような（笑）。でも、妹とは結局仲良かったりして、なかなか面白かったです。クッキーを武器にして、いろいろと証言を手に入れていくのが快感。ラストの展開はあまり好きではなかったけど、それまでが面白かったので、次も読みます。