なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • いちばんうしろの大魔王ACT2 (HJ文庫)」確率100%の占いで「あなたは将来魔王になります」と予言された阿九斗。本人は思っていることをついそのまま言っているだけなのだが、それがなぜかカリスマ性ある魔王っぽい台詞にことごとくなってしまい、誤解を招き招き……。けーながヒロイン扱いな(挿絵では特に)ことがいまいち気に入らないが、阿九斗はとことんフェミニストなので、女の子全員に優しいという、いかにもエロゲーぽい主人公だ。中盤温泉裸祭りにはどうしようかと思ったが、ラストはほんとに魔王ぽい姿で終わった。まあ、特にやりたいこともないみたいだから、いいんじゃないのという気もする。好きな子もいないみたいだし。うむうむ。
  • 沙漠の国の物語―楽園の種子 (ルルル文庫)」沙漠の中で、オアシスをつくるためのたったひとつの樹「シムシム」の種を運ぶ役目を与えられた少女が、一人で旅立とうとしていた。しかし、村を盗賊が襲ってきて、しかも兄が連れ去らてしまう。任務のために自分を助けてくれた、道案内役の(見知らぬ)少年とともに旅立った彼女だが、彼は盗賊と因縁があるらしく……。

 いくら箱入りとはいえ、こんな子を護衛もなしに使者として旅立たせようとするこの村自体おかしいと思う。こんなのくりかえしてたら、あっとゆーまに使者殺されるか種奪われまくりだよ。今まで殺されてない方がおかしい。とか考えてしまうのは、最近ハードな世界観のを読んだばかりだからだろうか。にしてもぬるすぎな主人公だった。もっと厳しさを味あわせてもいいと思う。
 「シムシム」は、人が側にいないと生きられないが、人の悪意を感じると枯れてしまうという設定。うーん、こんな樹がほんとにあったら、それは「善意」しか持たない人間を飼い殺しにすることでしか対応できないと思う。その側で普通に暮らしていくことはとうていできないだろう。しかも、防衛のためとはいえ、自衛軍をつくるなんてできるわけがないと思う。結局そんなことは物語中では語られず、こどもと母親と老人だけの村で種を育てるんだ!で終わってしまった。うーむ……無理だろ。やっぱし。