読了本

　今日のひとりごとに読書感想追加。

• 「風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記」祝・小川一水さん初ハードカバー！父に忌われた貴族の三男、ルドガーはモール庄へと追いやられてしまう。到着してすぐ、モール庄を盗賊が襲ってきた。その地の側にある泉の主、レーズにルドガーは助けを求める。ドイツの片隅に、レーズスフェントという自由都市が興るまでを描いた作品。多少SF要素が入ってはいますが、基本は人間に手を貸さないレーズなので、奇想天外な展開というよりは、どうやって裏をかくか、というのがテーマな感じがしました。でも、多少裏技が入ってるか。まあそこは、レーズの希望に添っている訳だから、ね。ルドガーはずっと自由な都市をつくることに憧れていて、それをつくるためなら他のものを置いてでも、というところが魅力的なキャラクターです。もう少しSF要素抑えた方が、一般向けになったかなー。面白かったのでつい夜中の三時まで読みふけってしまったのですが（笑）。今までの小川一水さんの作品の中で、一番恋愛がよく描かれていたと思います。