読了本

• 「笑わない科学者と時詠みの魔法使い (HJ文庫)」いきなり教授に中学生ぐらいの女の子を押しつけられた苦学生。彼女は、「魔法使い」？青年＆少女の組み合わせもいいけど、青年がクールな見かけだけど中ではいっろいろ考えているのが面白かった。女の子はちょっとパターンぽいので、もうちょいひねりがほしかった。久しぶりに男子向けレーベルで当たりの新人さんでした。

• 「クシエルの使徒〈3〉罪人たちの迷宮 (ハヤカワ文庫FT)」メリザンドの陰謀を暴こうとして捕えられた元高級娼婦のフェードル。彼女は無事陰謀を阻止することができるのか？諸国漫遊（漫じゃないか）編ですなあ……世界中をまたにかけつつ、逃亡を続けつつ自国へのつてを探すフェードルの旅が、ある一点へ向けて集束していくところや、そこからのクライマックスが！もう！電車の中で読んでいる時、左手で本をもって、右手握りこぶし固めてました（笑）。何やってんだ。それくらい心の中で盛り上がってた。エピローグはやや長めでしたが、やっと収まるべきところに収まりましたね！よかった〜。あー面白かった。次は十年後だそうで、少し年をとって円熟味増したフェードルが楽しめそうです。この物語の一番の売りは色っぽいところではなく（むしろそれは意識しなくてよい）、陰謀に次ぐ陰謀、そしてそこを武力ではなく頭と口でのりきっていくフェードルの痛快さです。表紙におびえず、宮廷陰謀もの好きにはおすすめです。