なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • ダブル・コントラクト 絆がよんだ初恋慕!? (ビーズログ文庫)」「二重契約」のため、物理的に離れることができなくなってしまった二人のラブコメ。無口カタブツの割には天然口説き体質の将軍さんと、カッコイイことにコンプレックスのある女の子+けもの組み合わせ。いやいや、口説きすぎでしょ(笑)、というくらい今回もアツアツっぷりを楽しませていただきました。将軍さんが軍隊に所属しているため、ヒロインも軍人ではないのに軍隊に行くことになってしまうのですが、やや超人気味な将軍様が完璧にヒロインを守ってくれるのがまた痛快。けもののけもの可愛さっぷりも素敵です。

ところで、少女小説の軍隊ものって多分「キル・ゾーン」が最初だと思うのですが、最近多いような気がします。ぬるめのものもありだと、ビーンズとかに多いような……。男子だけもいれるとかなりいっぱいあるかも。

  • フォーチュン・オブ・ウィッカ4 タロットは真実をうつす (角川ビーンズ文庫)」不幸体質のハイヅカに相棒として押しつけられた幸運体質のアイリ。なんとかいい関係になってきた二人だけれど、今度はハイヅカの故郷での任務。ハイヅカの弟と父親は、なぜか彼に冷たい態度で……。ラブコメもいい感じですが、このシリーズのいいところは、いいところで「すかす」ところだと思います。今後もハイヅカをどんどんすかしてほしい(笑)。
  • オーダーメイド殺人クラブ」一見「リア充」に見えるが、様々な抑圧感を受け、若年者の異常犯罪や「少女」に興味を持っている中二の少女。死体を蹴り飛ばしていた同じクラスの「非リア充」男子に「私を殺してほしい」と依頼してしまう。いわゆる「勝ち組」に所属しているが、その位置に不安感を抱いている少女(そして確かにそれはもろいものなんだろうと思います)と、「負け組」に所属している少年、ふたりの誰にも秘密な関係がばれるという方向ではなく、秘密裏に終わっていく、正しくは二人が自ら終わらせていくというところが、今までの他の物語と違うところかなと思います。今の中学生はほんとにぎりぎりで生きていそうで、読んでいて怖かったー。私の時代はまだその点のんきだったなぁ。自分の当時を思い起こしたりしていたら、夢を見ました(笑)。
  • (P[や]1-1)青春探偵団 (ポプラ文庫ピュアフル)」昭和30年代が舞台の学園ミステリ。男子寮と女子寮がある学園で、男子と女子のいる「殺人クラブ」(ミステリ好きの同好会)が、さまざな事件を解決する。立派にライトノベルだなあと思います。個性豊かな(女子も!)面々が、それぞれに能力を発揮して……という話が好きな人なら面白いかと思います。解説は米澤穂信さん。私が一番好きなのは、やはり「屋根裏の城主」。こーゆーバカ話、そして女子も協力するバカってたのし〜。それに対抗する教師も可愛く笑える。昔の話なら、ここにエロがプラスされるとか、不良行為とかがでてきそうなものなのに(まあ酒・たばこぐらいはあるけど)、そこまでいかないところが、今の読者も読みやすいと思います。おすすめ。
  • パークチルドレン」さみしいこどもたちが集まる、廃園となった遊園地。彼らはそこで、こっそりと集まって疑似家族のようなつながりを持っていた。石野晶さんの別名義。YAとしてよくできた作品だと思います。やや主人公がいいこだけど、まあこのくらいの方が読みやすい。「自己犠牲」がもうひとつのテーマで、「自己犠牲」はほんとうに「いいこと」なのか?ということが、語られています。自分を犠牲にして、他のひとを助けることによって、助けられた人や、自分のことを好きな(大切な)人を苦しませるのではないか?「自分も、他人も助ける」ことができれば一番いいんだけど……そうできない時もあるよなあ……ただ、(これ以外の)物語上・マスコミ等では、自己犠牲が簡単に美化されて描かれているものもあるので、私は簡単に賛美はできないと思っています。特にゲームで簡単に自己犠牲=OKとされると忌避感がひどい。この物語ぐらい悩んでから、自己犠牲をする覚悟をもってやらないとなーと。
  • 大富豪と結婚しない理由 (マグノリアロマンス)」一介の自動車技師かと思って出会った彼と、「あとくされないつきあい」をはじめたはずだったのに、自分が肺炎で倒れてから、彼は誠心誠意尽くしてくれて、そのまま同棲を始めてしまった……。お互いに家族から結婚をせっつかれている二人は、「結婚なんてしなくていいよね〜」という関係だったはずなのに……という展開ですが、何よりも、この話のものすごいところは、「なんでもしてくれる彼氏」でしょう。ここまで家事万能男子(しかも大富豪)……しかも犬の世話までしてくれる……いないいない(笑)。というか、もーちょっと真面目に仕事やってね〜。まあ、でもラブコメとして面白かったです。