なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 恋のドレスと白のカーテン―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)」ドレスメーカーのクリスと、公爵子息のシャーリー(乙女男子)の身分違い恋愛物語の最終巻。といっても、前の巻でほぼ話としては終わっているので、今回は結婚式までを描いて、完結です。まあ、女子はここまで書いてくれないと……というところがあるんでしょうね。今回もシャーリーの乙女っぷりが冴えていました。あそこで、あそこでそーくるとは……気絶かよ!乙女だね!!ほんとに……。大人の女性におすすめできる、読んでいて幸せな気分になってしまう大好きなシリーズでしたが、ほんとうに、完結して、さみしくなかった。なんか、満足して、うれしい気持ちで読めました。青木さん、お疲れ様でした!あ、でも短編集も出してくださいね!(笑)

「そうじゃなくても、しょぼくれすぎてみていられない。もっと、なんていうのかな、シャーロック・ハクニール侯爵は偉そうなほうがいい」
恋のドレスと白のカーテン―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)」(青木祐子集英社コバルト文庫)p140より

  • 天山の巫女ソニン2海の孔雀 (講談社ノベルス)」元巫女のソニンは、侍女として王子に仕えているが、隣国に行くことになって……。何事にも中庸を強いられてきた元巫女のソニンが、下界で生きる各国の人々を見て少しずつ変わっていくシリーズ。こーゆー話で、女子向けだと、ソニンと王子がくっついたり……とかいかにもありそうだけど、まったくそういう方向にはいかず(笑)、しかも王子の性格があまりよくはない、というのがなかなか変わっていて面白いです。王子として育ったらそんなもんだとは思います。無駄に聡明だったりしないところがいいんだよ、王子は。ファンタジー要素ほぼなしの政治ものに近い話ですが、こどもの視点から、そしてさまざまな立場のひと、いろんな国の人を見ることのできるシリーズです。3/22にシリーズの外伝が出る予定です。

「わたしは物事を選ぶとか、決めるということができないのです」
ソニン天山の巫女ソニン2海の孔雀 (講談社ノベルス)」(菅野雪虫講談社ノベルス)p231より

  • 蔦王 (レジーナブックス)」「蔦王〈2〉 (レジーナブックス)」弟に位を譲った元皇帝のもとに突如現れたのは、異世界の黒髪の少女。「ニホン」から来たという少女を「冷たい」と定評のある無表情な元皇帝が愛でまくるお話。ミステリだのなんだのがあるわけではなく、ほんとに愛でまくる話(笑)。楽しかったです。ヒロインの貞操観念が固くないのと、基本クールで効率的なのが好きなのが少女小説からすると一風変わっていました。でも朝チュンです。周囲の女性にも、お人形みたいで可愛い!と萌えられてるのが面白かった。二巻は隣国に行くのですが、ここでもそんな話は進まず……まあ、「隣」の説明はありましたが……うーん、さすがにこれだけだと物足りないなあ。まあ、ネット小説ってそういうものだけど……こう、「落ち」を求めちゃいけないような気がします。