- 「悪魔交渉人(1) ファウスト機関 (富士見L文庫)」美術館の地下にある秘密組織では「悪魔」を飼っていた。その「猛獣使い」ともいえる晶は「悪魔交渉人」としての仕事に心身を費やしていた。くっだらないことを言ったりする悪魔くんとその「猛獣使い」くんのやりとりが楽しいオカルトコメディだけどかなりシビア。栗原ちひろさんらしい作品だなあと思いました。
「こいつは、俺に好きで憑いているだけの変態だ」
「悪魔交渉人(1) ファウスト機関 (富士見L文庫)」(栗原ちひろ・富士見L文庫)p234より
- 「紙コップのオリオン」母親が家出して、妹と父親の三人暮らしが始まった。中学の20周年行事の企画を出せと言われて、彼が出したアイデアが採用されて……。木地雅映子さんばりの奇天烈な個性の母親と妹にはさまれた父親と兄(すでにかわいそう)。面白かった!よい学園YAでした。まだこんな作家が隠れてるんだなあ。これから楽しみです。
「……論理。たぶんおまえも、すぐにわかるよ。ああ、うちは妹でよかった、ってな」
「紙コップのオリオン」(市川朔久子・講談社)p103より
- 「てのひら怪談 (バーズコミックス ルチルコレクション)」BL怪談もの。四宮しのさんはやはり好みです。繊細さ具合と明るい雰囲気がいいバランスだと思います。