なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

 変ラノ参加

まいじゃー推進委員会!さんのところの偏り投票企画「そう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを愛しているのだらよ」参加。(投票所はこちら。)
まい候補作一覧
・「魔法鍵師カルナの冒険シリーズ」(月見草平メディアファクトリーMF文庫J)【変ラノ/4840112746】

魔法鍵師カルナの冒険 (3) (MF文庫J)

魔法鍵師カルナの冒険 (3) (MF文庫J)

 魔法鍵師をめざすカルナは、厳しいけどほんとにすごいのかよくわかんない師匠、ミラの元で修行中。伝説の魔法鍵師のつくった鍵を開ける機会に恵まれたカルナだが……。
 よくできたファンタジーとして個人的にはおすすめなのだが、いかんせん地味なため、売れ筋にはどうしてもなりようがないシリーズ。しかし、感情的にもラストにはかなりもっていってくれて、とても読後感がよかった作品です。「魔法鍵」という設定が非常によく練られていて、こうやったらだめ→次はこの方法、という論理的な解決方法の推理と勘と技術が、いい感じに混じりあっていて楽しめました。ファンタジーというと、でたらめな法則しかなくていいかげんだと思っている方には、ぜひこれを読んでいただきたいです。法則がある魔法が大好きな私にはツボつかれまくり。

・「トキオカシシリーズ」(萩原麻里富士見ミステリー文庫)【変ラノ/4829163690】

トキオカシ (富士見ミステリー文庫)

トキオカシ (富士見ミステリー文庫)

 時代の影に生きてきた時置師は、人の記憶を盗んで自らの「病」を回復させていく能力を持つ。彼らは全て女で、運命の相手である男性と強い結びつきを持つことにより、生きながらえてきた。観池眞名と出会ってしまった誠一は、彼女と共に、時を巡り、「抗いようのない」時の力に巻き込まれていく――。
 1巻であれだけまえふりしておいて、2巻で終わりなんて、ひどすぎ!!……2巻だしてもらっただけありがたいと思えよ、ということなのでしょうか……。まあそれはおいといて、打ち切られてしまったシリーズなのですが、もったいないので、応援です。
 確かに少々地味ですが、時間や宿命といった内容を丁寧に扱った良品だと思います。他の作品にはなかった、らぶらぶシーンもがんばって入れてますし、小学生と会社員なんてカップルもあるのにぃ。というわけでおすすめです。

・「侵略する少女と嘘の庭」(清水マリコメディアファクトリーMF文庫J)【変ラノ/4840115036】

侵略する少女と嘘の庭 (MF文庫J)

侵略する少女と嘘の庭 (MF文庫J)

 モデラーの牧生は、幼なじみに占いにてきとうにつきあっていたら「運命の人」として「悪魔キラー」中山りあが現れた。りあは美人だが、とにかく性格がきつく、容赦なく人を傷つける奴だった。そんなりあになぜか悪印象を持てなかった牧生の家を、突如りあが訪れ、泊めてくれという。結局夜更かしして話しただけだったが、そこからりあと牧生の、恋愛とは思えないけれど、気になる関係が始まる。
 恋愛ものというよりは、青春もの。幼なじみたちとのまったりとした関係に飽きてはいても自分から壊すことはなかった彼らのところにりあが現れ、ぐちゃぐちゃにかき回していく。そこからの展開で面白いです。「嘘」とタイトルにつく三冊で「嘘シリーズ」と呼ばれている最終巻ですが、他の作品との関連性はないですし、これが一番面白いと思いました。「嘘」って一見悪い言葉っぽいけど、甘い嘘とか、優しい嘘とかいろいろとあるなあと。イラストとこれほど合っている本も珍しいというぐらい、ぴったりの組み合わせなのも魅力。イラストを見て気に入ったんならおすすめです。

・「鬼ごっこ」(青目京子・講談社X文庫ホワイトハート)【変ラノ/4062558300】

鬼ごっこ (講談社X文庫 ホワイトハート)

鬼ごっこ (講談社X文庫 ホワイトハート)

 17歳の誕生日を前にした沢村莉子は、異変を感じていた。いやに喉が渇き、七夕祭りの夜に友達が行方不明になってしまい、莉子も追われる身となってしまう。彼女はなぜ追われるのか?
 あまり評判は目にしなかったけど、なかなかスリルあるサスペンスでした。べたべたしてないので、男性でも面白いのではないかと思います。伝奇あり。

・「カナリア・ファイルシリーズ」(毛利志生子集英社コバルト文庫) 【変ラノ/4086007231】

猫鬼 カナリア・ファイル (コバルト文庫)

猫鬼 カナリア・ファイル (コバルト文庫)

 外見は派手なはずなのに、ものすごく地味な主人公の呪禁師が、様々なトラブルに巻き込まれて、ひーひーいうシリーズ(笑)です。
 とにかく主人公が地味。今はもう語り継ぐものもほとんどいない、「呪禁師」と呼ばれる職業だっつーのに、バーテンだっつーのに、金髪だっつーのに、とにかく地味(笑)。でも、話自体は面白いです。かつてはスーパーファンタジー文庫ででていて、本編9巻+番外編4巻で完結済みですが、コバルト文庫で復刊……とおもいきや、復刊がとだえつつある……らぶがないから、ですか?(;_;)スーパーファンタジー文庫だったので、男性でも充分いけます。おすすめです。中古でも意外とそろえやすいです。