なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 蟲師(10) (アフタヌーンKC)」これにて終幕。特にこれといった結びではなく、エピソードの一つで、少しだけギンコの心が動いた、というくらいの話で終わりだったが、いくらでも続きそうな感じがこのシリーズの醍醐味なのでそれはそれでよし。ギンコが「異人殺し」されても問題なさそうなエピソードが興味深かった。枕の話のような、よくない知らせの使いというか……。この作者なら、他の作品も読みたいので、次回作を楽しみにしています。
  • 回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)」惑星ダナルーに避難船が不時着してから300年が経過した。ダナルーの故障した中央システムには誰もアクセスできず、九対一の割合で大量に生まれる男子は、その九割が16歳になると地球に「回帰」する船に乗せられる。16歳を目前に控えた少年少女の迷いと恋(というか憧れ?)と反抗心、とウナギ(笑)の行方は?いや〜、小林めぐみが早川文庫から出すとは……時代の流れを感じますなあ。しみじみ。「副脳」とかいう単語に「ジ、ジゼル?」*1とか反応しちゃったり(笑)。少年少女パートはいいんだけど、おっさんパートはいきなりハードボイルドなサイバーパンクSFの雰囲気。ううーん、ちょっとあまりにギャップが大きいなあと思った。ラストは……賛否両論になりそうな感じ、かな。私はちょっと否よりかも。でも全体的にはなかなか面白かった。ロストパラダイスな話が好きな人なら。

"私たちはストレスにさらされている"
回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)」(小林めぐみ・早川文庫JA)p27より