読了本
- 「恩寵」職を失ってしまった女性が、ある家にひとめぼれしてしまってそこに住むことにする。そこでは過去のある少女の記憶が交錯して……。すごく現実的な(だけどシビアではない)話なのかと思ったら、ファンタジーな要素が次第にからみあってきた。それがけっこうダーク、というかYAっぽい話だった。若いがゆえの悩みというか……。そのへんはあまりこころに響かなかったんだけれど、台詞がいいのがいくつもあって、これもいい、これもいい、と嬉しくなった。あとはラスト近くの桜のシーン。特に今季節だったので、いい時期に読んだなあと思いました。植物が好きな人、女性に特におすすめです。
- 「トレマリスの歌術師〈3〉第十の力」失われつつある「歌術」という九つの魔法を全て修めた者は「万歌の歌い手」と呼ばれる、という伝説のある異世界でのファンタジー。歌術のわざを失ったカルウィンは、失意の中故郷へ向かうが、そこでは更なる事態が待っていた。カルウィンはどんどん試練を与えられますが、ひとつだけいいことがありました。これにはびっくりっす。よかった……すごく好きなキャラクターなので更に嬉しかった。戦争の場面は、こども向けとは思えない残酷さ。あっけなく死んでしまう様がまさに「残酷」だと思えた。ダロウがラスト近くであっさりそうくるのはちょっとがっくり(笑)。ええー、みんなで喜びわかちあおーよ!なんだよそれ〜(笑)。少しかなしさが残るラストは、現実もそうだよなあという気がしてよかったです。異世界ファンタジー好きなら面白いかも。
- 「王宮ロマンス革命 姫君は自由に恋する3 (王宮ロマンス革命シリーズ) (コバルト文庫)」退屈姫であれとして育てられたはずが、とんだ自由奔放な姫として育ってしまったエヴァ。その紫の瞳は、ある力を持つしるしと言われるが、本人にその自覚はない。誘拐されてしまったエヴァは婚約者と自分の身を守ろうとするが、王家から心は離れるばかり。やっとこさエヴァの記憶が戻ってきたけど、まだ謎ばかり。うーん、あまりにも進みが遅すぎるなあ……。ここらで切るか。