なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 迷い猫オーバーラン! 4 みんな私が拾います (迷い猫オーバーラン! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)」捨てられた猫だけではなくて、いろんなものを助けてしまう困った乙女姉さんと、その家族(のような子たち)のお話。前巻でお互いの気持ちを確認しあった三人。クリスマスイベントを前に、お互いに計画を進めるがうまくいかず……。「迷い猫同好会」は、結局「困った人助けよう会」になるのかな?いかにもなライトノベル設定の中でこの作者がちらと見せる、肯定感みたいなものが好きだ。今回は特にそれが表にでてきた。たぶん、乙女姉さんがメインだからだろう。意外なところで意外な能力を発揮する乙女姉さんは日常の謎における探偵役っぽいところもあったりしてあなどれないし、気持ち的にぐっとくる。あと、女の子たちが男子から見た都合のいい女の子っぽくないのが私が好感を持てる理由だろう。

「でね、わたし、すっごくすっごく父さんと母さんが大好きだったから、こう言ったの。絶対に、恩返しするから。将来は、えらくなって楽をさせてみせるって。そしたら、とーっても怒られた。たぶん、あれが一番怒られたなあ」
乙女「迷い猫オーバーラン! 4 みんな私が拾います (迷い猫オーバーラン! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)」(松智洋集英社スーパーダッシュ文庫)p224より

  • 珠華繚乱 明日に吹く風 (ルルル文庫)」シリーズ最終巻。結局、最強なのは「行かず後家推進委員会」か……という感想を他で読んだので、読んでみたのですが、ほんとだった(笑)。普通、こうきたら……という展開にならないのが、この話らしいなあ。ペスの名前がいまいち間が抜けている印象だったのが残念ですが、彼女のかわいそうなところがもうちょっとフォローされてもよかったのでは。あまりにも……ああ。シリーズ全体としては、ちょっとバランスがよくないところがあったり、ヒーローの魅力がいまいちだったり(ヒロインの男前度の方が抜群に高い)、設定が甘いところがあったりするけれど、珠国のゆかいな王族たちは面白かったです。二巻以降にならないと出てこないんだけどね。次回作に期待。

「自分の大切なものを守るために戦えるでしょう。龍牙やペルフェとも、一緒に走れる」
蓮祥「珠華繚乱 明日に吹く風 (ルルル文庫)」(宇津田晴・小学館ルルル文庫)p296より