兄弟モノ!
「シアター!」とか読んでて、最近、兄弟モノが(恋愛的意味ではなく)ツボにはまると思ったので、まとめてご紹介。
特に好きなのは、腹黒だけど兄弟姉妹をとても愛している兄弟。現実にはこんな兄弟もちたくない(笑)。あとは、姉に迫害されつつもがんばる弟も好きなんだけど、なんでかマンガでしか見ない気がする*1。
- 「シアター!」1〜2巻(有川浩・アスキーメディアワークスメディアワークス文庫)
人気はあるのに赤貧劇団に金を貸し、返済のために劇団立て直しを命じた兄。「鉄血宰相」こと司さまの愛のある毒舌がたまらんです(笑)。
隠れ里で育った神子の桜弥は、里の者たちを救いたくば兄とも慕う藤哉を差し出せと迫られる。藤哉はなぜか、自ら死へ赴こうとする。桜弥はそんな藤哉が許せず、事態の解決へ何かしようとするが……。
兄弟ものといったらこの作者がおススメ(笑)。いやー、この作品にはいい兄弟がもりだくさんです。
兄の伯爵の身代わりとなって王宮に出仕することになってしまった庶民の少女、ミレーユの冒険。
妹ラブ!だけと腹黒な兄といったらこの方。ちらっとしかでてこなくてもその存在感ときらめき☆は抜群。そして、彼に愛されなくてよかった(笑)。兄大活躍の短編集*2はものすごく面白かった。
「運命の人」と出会うために姫修行を怠らない天然娘香琴の冒険。「身代わり伯爵シリーズ」の兄が好きであれば、こちらの弟もいかがっすか。モチ腹黒、そして姉溺愛です。デビュー作*3の「妹大好き兄軍団」もよかったねえ……。
皇帝の娘でありながら、騎士団長を任じられているけなげな主人公が、継母に命じられて向かったのは、魔王退治の旅。ドジっ娘の彼女は生き残れるのか?
こっちも腹黒弟(笑)。実は……さ加減、そしてその後の彼のふるまいがなかなか好きです。
- 「はるかな国の兄弟」(アストリッド・リンドグレーン・大塚勇三訳・岩波少年少女文庫)
人は死んだら、別の世界で楽しく暮らすんだよ、と病気の弟に言い聞かせていた兄ヨナタン。しかし、ヨナタンは先にその国へ旅立ってしまう。じきに弟もその世界へ行き、二人は永遠に仲良く暮らすはずだった。しかし、そこはかつてヨナタンが話してくれたような、全てがうまくいくような世界ではなかった……。
兄弟もの好きならぜひ!とも読んでいただきたい作品です。線の細い二人が手をつないでどこまでもとぼとぼと歩いていくようなラストシーンが印象的でした。