なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 恋のドレスと聖夜の迷宮 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ) (コバルト文庫)」シャーリーとの間の溝をクリスがひとりで埋められるはずもなく、「薔薇色」を後にしてしまう。シャーリーのあまりにクリスのことわかっていないっぷりが……!この阿呆め!いやそういう奴だってわかってたけどさ!というところが一番面白かった(笑)。そしてパメラ……確かに、彼女はクリスに依存してるかもしれないけど、まだ十八なんだから、そんな関係でもいいじゃん!パメラがとても愛しかった。そしてジャレッド。クリスがお前を選んだら、この物語終わりだよ!というくらいだなあ……シャーリーの父は、シャーリーには黙っていてくれと言わなければなかなかかっこよかったけど、それで台無し。結局自分の保身かよ。憎まれても俺はこれをやる!ぐらいの意気込みをもってほしいね!まあ、腐ってもシャーリーの父というか……。そんな人のダメなところも、なるほどなるほど、と納得して読めるのが、ひとをきちんと描いているこのシリーズならではです。大人の女性に特におすすめ。

「クリスをぼくに譲ってくれませんかね、シャーリー」
ジャレッド「恋のドレスと聖夜の迷宮 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ) (コバルト文庫)」(青木祐子集英社コバルト文庫)p142より

  • クラブ・ポワブリエール」早くに帰宅したところ、妻が慌てて外出したような様子。PCのメールを見てしまったところに書いてあったのは謎な差出人と謎な内容。興味を引かれて、つい彼女の過去のメールで連載されていた日常の謎の話を読み始めてしまう。結婚もしている大人な友達たちの日常の謎ミステリ。恩田陸あたりの系列?いろんな話があって、なかなかおもしろかったです。オチはちょっとダークでした。
  • ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係 (中公文庫)」警視庁特殊犯捜査係(SIT)の対称的な二人の女性が、異なる道を歩み、交差していく様子を描いた作品なのかな?「武士道シリーズ」と、とってもキャラクター設定が似ている。甘い女と辛い女。それぞれにそれぞれの信念がある。あっとゆーまに恋にめろめろなところがちょっとひいたけど、それでも仕事はちゃんとやっているところは好感が持てた。次の巻も読んでみよう。

「けど、奴の目はもう、そうじゃないんだ。なんもなくなっちまってるんだ。いくら明るくしても、ねえもんはねえ。明るく照らしたって、心がごっそり抜け落ちてんだからよ、なんも光なんて当たんねえんだ。ぽっかり、ほんとぽっかり、心があったその場所には、ただ空っぽの、穴が開いてるだけなんだよ」
岡村「ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係 (中公文庫)」(誉田哲也・中公文庫)p223より

  • 名探偵 宵宮月乃 5つの事件 (講談社青い鳥文庫)」クールな小学生、宵宮月乃が日常の謎を解くシリーズらしい。シリーズ最初の巻なはずなのに、いやに「前に会った人」かでてくるなあ、と思ったら、前シリーズの違うテーマな作品のようだ。五作全部でそういうキャラ出しは、前作読んでない人が読んだら引くね。うむ。前作はミステリーファンタジーなのかな?