読了本

• 「錨を上げよ(上) (100周年書き下ろし)」「錨を上げよ(下) (100周年書き下ろし)」作田又三の、わりと行き当たりばったりで女に惚れたら一直線な生き方の半生を描いた作品。生まれたのが昭和三十年代ということで、学生運動とかそのあたりの話が上巻、下巻はちょっとトンデモな方向に進んじゃうけど落ち着いちゃったりな感じでした。すごく「男らしい」話でした。又三は社会的な名誉とかは欲っさないけど、愛されたがりーで、個人的な面子にはこだわり、後先考えずにすぐかっとして、でも「説得」にはすごく醒めた目つきだったりで、周囲の女性からしたらつい好きになっちゃうんだろうけど、それが長く続くことはない。なんとなく、「島耕作」ってこんな感じなのかなーと思いました。青年マンガっぽいというか。女が「女性」じゃなくて「女」としか描かれていない感じも、そんなところからきているのかな。……ところで、これ、落ちはなんだったのかなあ……。どのへんに感動すればいいのかよくわかりませんでした。