読了本

• 「夜の王子と魔法の花 (ウィングス文庫)」二村さちこは、気がつくと「ここではない世界」にいた。そこで連れて行かれた城で出会った「夜の王子」は……。なんとなく、「ネット小説」っぽい作品だった。さちこが家事が得意なだけの、「ふつうの」女の子なのが地味だけどじわじわくる感じ。王子がちょっと弱いかなー。

• 「くくるくる (ガガガ文庫)」自殺しようとしてもなかなか死ねない少女にひかれてしまった「彼」。前作はけっこう面白かったんだけど、これはなんか、ラストの展開が唐突すぎておいてけぼりになってしまった。

• 「光を忘れた星で (講談社BOX)」全ての人が、「目が見えない」世界での、「視覚」は、どのようなものになるのか？視覚を説明するのって、すごく難しいと思うんだけど、それをSFとしてやっているのが面白かった。わりと暗い雰囲気の世界なんだけど、薄明るいというか、今読んでも落ち込んだ気分にはならなかった。

「ええ？山っぽいのを探すんですか」
マユリ「光を忘れた星で (講談社BOX)」（八杉将司・講談社BOX）p223より