読了本

• 「幻想郵便局」高校卒業して職を探しているマイペースな梓。登天郵便局に「探し物が得意」という特技がかわれてバイトとして雇われたけど、なんか変な職場……？「たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖」の堀川アサコさんの新作。いわゆる、「ひとでない」ものでした。とちゅうまではすごく面白かったんだけど、ラストへの展開はいまいちでした。惜しい……。舞台設定はすごくいいと思うんだけどなあ……。

• 「ひめやかな純真(ライムブックス)」公爵令嬢のアレックスは男ものの衣服をみにまとい、兄の領地を管理していた。かつてあった醜聞により、身を潜める彼女にはそれくらいしかできないし、それが楽しかったからだった。そこへ訪れたのは、その醜聞によって亡くなった青年の兄、コリン。コリンは、かつてアレックスとつきあっていた青年に復讐を果たすため、手掛かりを求めて彼女の元へやってきたのだった。アレックスの奔放さかげんはものすごいな……まあそれが可愛いのですが。あまり結婚生活を想像せずに、やむなく結婚、というかたちだったのでということもあるけど、結婚してからがまあひどい……ヒーローって、こんなもんでいいの……？というぐらいコリンあんたひどすぎ。まあヒロインが幸せならいいんだけどね……。アレックスの兄はあまりのシスコンさ加減が素晴らしかったです。のわりにはちゃんと手は離すところがえらい……と思ったけど、ちゃんと結婚した後も様子みにこようぜ。そういうフォローがゆきとどかないところが、海外ロマンスっぽいよなー。兄ちゃんの話は読んでみたい。あと、フランス産メイド、素晴らしい（笑）。適度に奔放でドライな感じがサイコーでした。

「半狂乱って、すてき」
アレックス「ひめやかな純真(ライムブックス)」（ヴィクトリア・ダール・月影さやか訳・原書房ライムブックス）p122より