読了本
- 「プリンセスハーツ―大いなる愛をきみに贈ろうの巻 (ルルル文庫)」シリーズ完結巻。パルメニア、ジルの敵など、様々な謎がほどかれる巻でした。まさかあの人がねえ……けっこうシビアな展開も、このシリーズの魅力です。彼らの親世代の物語も魅力的でした。ただ、私はこのシリーズの一番の魅力はジルの策謀とそれをも超えるルシードの魅力だと思うので、それがちょっと存分には感じられなかったのがちょっと残念でした。シリーズ全体としては、その「一番の魅力」が発揮されていて、しかもラブコメも高殿さんの作品の中では一番面白かった!かといって、政治的な話がてきとーなわけもなく、その点においてもおすすめなシリーズでした。シリーズ完結おめでとうございます。ジルの欲望に乾杯!
「そして、それをできるだけ他者は選んではならない、たとえお前の娘であっても、お前が言うように肉の器でしかつながっていない。ジルはお前の予定してはいなかった人生を歩んでいるんだ。それが命の容量だ」
「プリンセスハーツ―大いなる愛をきみに贈ろうの巻 (ルルル文庫)」(高殿円・小学館ルルル文庫)p208より
- 「ムジナ探偵局 満月池の秘密」もののけ関連の事件を解決する古本屋兼探偵のムジナ探偵。うわー、このシリーズほんとこどもにおすすめしたいわ。もののけ好きにはすごい面白い。子ども向けだから、ぐろい方向ではなく、かといって人情人情で押すのでもなく、ふつーに、もののけがこの世界に存在するみたいな雰囲気がすごい私好み。しかし、最初の事件はこわくてどーなるのかと思ったら、思いもよらない展開で面白かった!