月影の鎖 錯乱パラノイア・その2(望月理也ルート)
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小料理屋を営んでいる主人公は、不況にあえぐ観光地である島でとまどいながらもなんとか暮らしている。紅霞市の市民のためのボランティア団体、紅霞青年団に所属する青年の望月理也。市民活動家という、今までにないキャラクターですが、そこまでの「輝き」をみんなにもたらすまでには、もちろん道は遠い感じです。
このゲームは、乙女ゲームでありながら退廃的な雰囲気が漂うのももっとも、なヤンデレゲームです(たぶん)。ヒロインも病むENDがいろいろ。ヒーローもヤンデレありです。最初が(おそらく)一番まともな猪口だったのでわかりませんでしたが(笑)、望月の場合はGOOD EDでもとちゅうでヒロインが見事に病みそうになってしまっておりました。なので幸せな恋愛!を求めている人には合わないだろうと思います。あと、「集団の悪意」がすさまじい。ちょっとした悪意が集団になったらあっというまにすさまじいものに変貌しててくのが怖いです。ホラーゲーム並み。嫌な決断は他人任せにするというのも耳が痛いです。
おそらく個人的には一番好みだと思われる、からかいがいのある青年ですが、からかいを正面にうけとめずにかわす技術も持っていて、しかもとてもジェントルでした。ジェントルだからこそ、この展開がありなんだなー。ジェントルな狂気ってすごいなー。中盤、あそこに隔離するよりは、もう本土にいっちゃえばいいのに、と思いました。店やれないなら、島にいても意味ないよね?ヤンデレ展開なのにそこに明るい空気を入れるお兄ちゃんもすごい。
「貴方がどんな貴方でも、もう関係ないんですよ」
望月理也「月影の鎖 -錯乱パラノイア- - PSP」(拓洋興業・PSP)