なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 揺らぐ街地震の直後、作家と同じ時間を過ごした編集者。彼女は震災から小説を書けなくなってしまったという。それを乗り越えるために彼女が選んだ方法は……。東日本大震災を題材にしたフィクションが(私のほうの能力として)読める日がやっときた。関東にいた私でさえ、五年たって、やっとだから、被災した人はもっとかかるだろう。でもこの話は素直に「フィクション」として楽しめました。私も、直後は読書が楽しめなくなった時を少し過ごしました。作家であれば、より直截にその影響を受けただろうと想像します。

「震災後、実はずっと考え続けていることがあるんですけど、二〇一一年三月十一日午前二時四十六分というあの時刻で、この国に暮らすすべての人たちの時計の針が、いったん止まったのだと思います。誰もが等しく。」
揺らぐ街」(熊谷 達也・光文社)p296より

  • 年下の男の子」14歳年下の男の子に言い寄られるアラフォー。うーん、誰がこの夢みているんだろう……という感じでした。年下だからダメという割には、とちゅうからその気だし、年下だからダメな理由も判然としない。現実であれば、まず妊娠問題とかつきつけられると思うんだけどね。主人公は、キャラクターとしては好きです。

続編(「ウエディング・ベル (実業之日本社文庫)」)が出てるみたいなので、読んでみよう。