読了本
- 「図書館戦争 第2巻―LOVE & WAR (花とゆめCOMICS)」「図書館戦争」メディアミックス少女マンガ版の二巻。こちらは随分原作に忠実にマンガ化しているため、進みが遅いですが、それだけじっくりと楽しめます。やっと手塚告白(笑)だよ。なんでも、一回につき一接触があるルールらしいのですが、き、教官、せくはらでは〜。
- 「あぁ愛しの番長さま (4) (花とゆめCOMICS (3294))」フツーの女の子(としちょっと違う)そうかさんが工業高校の番長になっちゃった!というちょっとトンでもなコメディ。ラストでやってくれました。わーい。
- 「笑うかのこ様 1 (花とゆめCOMICS)」やっぱりこれすごい好き。観察好きの中学生、かのこは、クラスでも誰とも友達にならず、ただひたすら観察三昧。友達同士の微妙な仲たがいとか、恋の駆け引きとか、友達のダイエットを邪魔しあう関係とか。クラスの人間模様をただ観察者として見てくすくす笑うかのこに対して、干渉してくるやつらの狙いは?自分がひねくれた観察好きな人なので、もう楽しくてたまらんです。絵は洗練されていませんが、いかにも白泉社!という感じのネーム勝ちな作品。新人デビュー作でもあり。白泉社好きならおすすめ。
毒のある台詞ですが、毒で終わらないような話にきちんとなっています。かのこにとって、「面白いこと」とは何か、というところがポイント。
「ばっかじゃなかろうか! 本当に私のこと正義の味方だとでも?
私はただ面白い事を見ていたいだけだよ」
かのこ「笑うかのこ様 1 (花とゆめCOMICS)」(辻田りり子・白泉社花とゆめコミックス)より
- 「赤髪の白雪姫 2 (花とゆめCOMICS)」赤い髪の薬師見習いの女の子が、友人である王子の役に立ちたい、と王宮仕えの薬師となりがんばる話。はやくも障害物登場。らぶらぶはあまりしていませんが、他人の役に立ちたいという真摯な気持ちが胸をすく物語です。この作者は好きなので嬉しい。
同時収録された短編より。あきづき空太さんのネームは力がありますね。よく何度も何度も練っているんだろうなあ。
「誰かが居なくなるってことは 誰かが在てくれるってことと
同じくらいでっかいことなんだ−−って」
雨咲「赤髪の白雪姫 2 (花とゆめCOMICS)」(あきづき空太・白泉社花とゆめコミックス)「僕らをつないで。」p188より
- 「嘘つきは姫君のはじまり ひみつの乳姉妹 平安ロマンティック・ミステリー (嘘つきは姫君のはじまりシリーズ) (コバルト文庫)」乳姉妹である貧乏な姫君、馨子にお仕えしている宮子。強盗?に襲われ、気がつくと馨子の名で呼ばれていた。どうも、立場を入れ替えて馨子の父方の親族に紹介してしまったらしい。これにはある計画が関わっていて……。貧乏育ちだけど賢く奔放な馨子の相手にひーひーいっている乳姉妹の宮子が、腹ぼての馨子の代わりに姫君役をやらされて、まあ少女小説らしくどきどきなところもあるのですが、基本的にはミステリだったりする中世ロマネスク。おお、これは確かになかなか面白い。ジャパネスクが好きな人にはちょっとものたりないかもしれませんが、可愛らしくて楽しめました。ミステリ部分も富士見ミステリよりはよいかと(^^;)。これは買って集めようかな。もっと早く読んで2008年上半期ライトノベルサイト杯・新作部門に入れればよかった。
小物や台詞の中の用語にもっと気をつければ、もうちょっと雰囲気でると思うんだけどな〜。それをわかりやすくするのとのバランスが氷室冴子さんは上手かったゆえの今の位置づけなのでしょうが。
「くちびるに紅を、舌にはちょっぴりの嘘をのせて、女の子はきれいになるのよ。おぼえておきなさい、宮子、嘘は姫君の嗜みだからね」
馨子「嘘つきは姫君のはじまり ひみつの乳姉妹 平安ロマンティック・ミステリー (嘘つきは姫君のはじまりシリーズ) (コバルト文庫)」(松田志乃ぶ・集英社コバルト文庫)p298より