なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • カラミティナイト-オルタナティブ-2 (GA文庫)」美貌の少女、ホリィに近づくと死ぬ、そんな噂が流れる中、沢村智美はホリィに同情するが、自身の変化にも気づいていく。智美がけがをしたと聞き、優子はあわてて病院に向かうが、智美は明日全てを話すと言う。その翌日が、どんな日になるかなんて知らないで……。リライト版の2巻。きました、どろどろ展開。でも、記憶よりはかなりあっさりした印象。んー、イラストのためもあるのかなあ……雪村先生の狂気ってもっとものすごかったような記憶があるのですが、そのあたりが焦点から外れてるのかな。リライト版は、智美と優子、優子とホリィの関係がメインな気がします。ラスト近くのイラストの、あっけにとられたホリィの表情がとてもよかった(笑)。あんな顔をさせる、優子の最後の変貌が不気味で、かつ小気味よくて楽しかった。私の好みからしたら、もっとどろどろした方が好みですが(笑)、このくらいだと、一般の読者も楽しめるかなーと思います。そうそう、ホリィとランスロットってかなり違う人間だなーと思いました。忍のときはあまり気にしてなかったんだけど。いかに智美がホリィのことをしらないか、よくわかりますね。その彼らがこれからどのように「知り合って」いくのか、楽しみです。
  • SH@PPLE―しゃっぷる―(5) (富士見ファンタジア文庫)」双子の男女入れ替わりらぶこめの短編集。短編は気楽に読めて楽しいです。もっと夏目会長の出番が欲しいっ!ちょっとイラストがあまりに萌え系ですが、男が女装、だけではなくて逆もあって女の子にもてもてだったりするので、らぶこめ好きなら女子も楽しめると思います。

「なんかね、変だと思ったんすよ。美少女数値とか言っときながら、やけに巨乳に点が辛いし。顔はフェロモン系より中性的な顔の方が高得点になるし。つまりこれって美の基準が兄貴――」
SH@PPLE―しゃっぷる―(5) (富士見ファンタジア文庫)」(竹岡葉月富士見ファンタジア文庫

  • エノーラ・ホームズの事件簿―ふたつの顔を持つ令嬢 (ルルル文庫)シャーロック・ホームズの妹が家出して、探偵のようなことをするシリーズ二冊目。シャーロックとワトソンが今回はけっこうでてきて、かつシャーロックが妹のことを本気で心配しちゃったりするのが、イメージ崩れる人もいるかも。かなり女権論者っぽいところがあるストーリーなので、そのあたりが女性の心がしっと掴むと思いますが、反対に男性はだめな人がいるかもです。いろいろと七変化するエノーラの活躍がこれからも楽しみです。
  • 護られし者 1 萌芽(1) (ハヤカワ文庫 FT フ 16-1)」かつて持っていた科学の力を捨て、わずかに残っている護符の力で、なんとか魔物から逃げ延びて食いつないでいる人類。護符を描くのが上手い少年アーレンは村を捨て、リーシャは婚約を破棄して薬師見習いとなる。そんな彼らの子供時代の始まり。人が簡単に死んでいく世界で、それでもなんらかの力をつけていこうとする主人公たちが痛々しく、また頼もしいです。次の巻から語られるであろう修業時代が楽しみ。

「あたしらはまた必要になるときが来るまで、旧世界の知識を守り伝えているんだけど、その知識には多大な責任てもんが伴うのさ。古代にあった人間同士の戦いの歴史をひもといて悟ることがあるとすれば、人間てのはそういう炎の秘伝を好きにさせるほど信用しちゃいかんってことだよ。だからこそ薬草師ってのはいつも女がなるんだ。男がそんな力を持てば、使わずにはいられないからね。あたしゃ、スミットにはマッチを売るけど、処方はがんとして教えないよ」
ブルーナ護られし者 1 萌芽(1) (ハヤカワ文庫 FT フ 16-1)」(ピーター・V・ブレット・和爾桃子訳・早川FT文庫)